シンドリアで生活を始めて数ヶ月立った。今ではすっかりシンドリアに馴染んでいる。シンドバッドさん、もといシンドバッド王がここに住むように言ってくれて寝床や仕事も与えてくれてとても感謝している。
私の仕事は王宮の掃除。1人でこのでかい王宮を掃除するわけではなく何人かで担当場所に別れて掃除している。今日も朝早くから掃除をしていると八人将の方々が前方から見えてきたので挨拶をする。その他にもすれ違った方々には皆に挨拶をする。それが日課になっていた。
するとシンドバッド王がやってきたが何かやら元気がない様子。
『どうかされました?』
「名前、実は…」
どうやらシンドバッド王は他国の王に大変気に入られ、娘、つまり姫様と結婚させられそうになっているらしい。
ああ、それであんなに皆顔がにやけていたのか
さっき八人将の方々に挨拶をしたときジャーファルさん以外は顔がにやけていた。
『まぁ、別に』
いいんじゃないですか
(シンドバッド王、いい歳ですし)
(まだ私は若いぞ!)