「ジャーファル、もういいじゃないか」
声のする方をみれば、シンドバットさんがいた。出会いが出会いなだけにあまりいい印象ではない。
「そうですね、本当に何も知らないようですし」
「名前は何と言ったかな?」
『名前…です』
自己紹介したのに…と思ったけどあの時、この人酔ってたんだっけ
「行くところはあるのか?」
『いいえ…』
「ならここに住むといい。ここは色んな国の奴らが住んでいる。君みたいにどこから来たかも分からない奴もいる」
「シン!いいのですか!?」
「こんないたいけな少女をほっておける筈がないだろう」
「まったく貴方って人は…」
「さ、今鎖を外してあげよう」
『ありがとうございます』
部屋へと案内され、夕食になった。もうそんな時間かと思い向かえばシンドバットさんの横に座らされお酒を勧められる。
「お酒は良い、嫌なことも全部忘れられて気持ちよくなれる。だから俺は酒が好きだ」
私は嫌いです
(酔って人に迷惑かけたくないですし)
(シン、言われてますよ)
(なにがだ?)