牢獄に入れられてからというもの来る日も来る日も私は暴力という名の拷問をされていた。
ここは夢だと思っていた。けど痛い…。痛みを感じる。
「さぁ吐け!お前は何者だ!」
『っ!』
暴力される度に私の体には傷が増える。
痛い
痛い
痛い
「お前は何者だ!」そう言われるが痛さのあまり声が出ないし自分がなんなのかも分からなくなってきた。自分が生まれた場所も自分が生きてきた記憶もなにも分からなくなてきた。
ここが夢なのか
現実なのか
痛みを感じるなら現実なんだろう…だけど現実だと信じたくない自分がいて
「まだ吐きませんか」
『ジャー…ファルさん…』
「あまり女性をいたぶるのは趣味ではないのですが…」
にこり、と笑いながら近づいてくるジャーファルさん。
誰か助けて
(誰にも届かない叫び)