妹を利用するなんて最低だと思った
それでも俺は利用した
ジャーファルはきっと俺の為なら死ぬだろう
それじゃダメだと思った
決して簡単に死ぬような彼ではないだろうが俺は彼が死んでしまっては困る。これからの国のために。
そう思ったんだ
だから妹を世話係という形で、二人を近づけた。ジャーファルが妹に心を開き親密な関係になれば、国にいる大切な人の為に死ねないと思うようになる、そう考えた。
そして俺の考え通りになった。
正直、罪悪感でいっぱいで仕方がない
『ジャーファルっ!』
「名前、あまり勢いよく走ると危ないですよ」
『転けそうになったらジャーファルに受け止めてもらうから大丈夫だよ』
「それもそうですね」
遠くから聞こえる会話に俺は
微笑んだ
二人が幸せなら良いようです
(笑っている二人を見ると罪悪感なんてどこかへ消えてしまった)