『く、黒子君』
「はい?」
突然、彼女から相談があると言われ、聞いてみると、それはそれは聞きたくもない話でした。
『告白の練習したいの、』
「良いですよ」
本当は嫌なくせに、引き受ける僕。
顔を真っ赤にさせて、やってきた彼女。こんな可愛い子の頼みを断れるわけないじゃないですか。
『や、やっぱりストレートに言うのがいいかな?』
「そうですね」
『…////』
「じゃあ、好きですって言ってみましょうか」
『へ!?いきなり!?///』
「練習ですよ」
『わ、分かった//』
スーと息を吸い込む名字さん
『す、』
「ゆっくりでいいですよ」
『す、すすすす』
「落ち着いて」
『好きです////』
耳まで真っ赤にしながら言う彼女
そして再び口を開く
『く、黒子君が!///』
「え?」
僕はいきなりの事で理解できず、固まる。
数秒、沈黙になり、しだいに頭が理解していく。
―――『好きです////く、黒子君が!///』
名字さんが僕を…?
『……やっぱり、迷惑、かな?』
今にも泣きそうな彼女。僕は気づいたら抱きしめていた。
『黒子、君?///』
そして耳元で囁く。
「ねぇ、もう一度」
◆好き、だと言ってください
(練習じゃなく本番です)