【黒子のバスケ/黒子】



分かっています。あなたには好きな人が居ていると。それでも僕はあなたが好きなんです。





「おはようございます」

『おはよう、黒子君』

「はよー、黒子と名字」

『お、おはようっ!//火神君//』

「おはようございます。火神君」


顔を赤めて言う名字さん。可愛い…。でも僕に向けてじゃない。そう思うととても悲しいです。別に、本人に聞いた分けではないのですが、火神君に対しては凄く恥ずかしそうに話すのに、僕には普通に話す。これじゃ嫌でも分かりますよね?名字さんは火神君が好きだと。


『黒子君、どうしたの?』

「いえ、なんでもありません」

『大丈夫?部活キツイの?』


名字さんは、どうやら部活で疲れていると思っているみたいだ。確かに部活キツイけど、しんどいとは思わない。なにより楽しいから。

…さて、彼女にはどう言おうか?

部活と言って心配されるのも悪くない、なんて思う自分。

でも嘘をつくのは嫌いです。

「大丈夫ですよ」


にこっと笑えば少し安心した顔をする名字さん。

『本当に?』

「あったりめーだろ」


急に火神君が名字さんの頭を撫でる。何してるんですか火神君…


『わっ、ちょっと!髪の毛ぐしゃぐしゃになるっ!』

「これくらいの練習で弱音吐いてたらキセキの世代なんかに勝てねーよ。な!黒子!」

「はい」

『そうだね!頑張ってね二人とも!』

「おお!」

「はい」




そう言った彼女の目には火神くんしか映っていなかった。

◆僕の目を見て話して下さい
(僕を見て下さい)




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