予想外の事態に唖然としていると長次は何も言わずに立ち上がり静かにその場を去っていった。
「…何あれ怖い」
ろ組はやっぱりよく分からん。
はあ、とため息をついて再び歩き出し、俺はそのまま会計委員の部屋に向かう。
静かな部屋を開けるとそこには想定通り文次郎がいた。
「何だ随分と疲れているな」
「隈がひどいお前に言われたくない。ちょっと寝かせて」
「構わんが静かに寝ろよ」
「へいへい、了解ですよ」
文次郎のお小言に返事をしながらごろりと横になる。
んー、やっぱり…
「ここが一番落ち着くな…」
「なっ!?」
「ぐかー…」
「…も、もう寝てやがる、くそ…」
顔を赤くして頭を抱えた文次郎がこのあと他の奴らから襲撃にあったらしいが、俺は何も知らずにひたすら眠りこけるのだった。