雑渡さんと女子高生



口の悪い女子高生と物書きな雑渡さんの話。

雑渡さんと主人公さんは二人暮らしで、主人公さんは雑渡さんの兄の子ども。
主人公さんの両親は海外出張に出ているため雑渡さんが預かっている。
いつもだらしなくしてる雑渡さんの世話を焼いたり、いつもしっかりし過ぎだと甘やかされたりして何だかんだと楽しく過ごす。

主人公さんは小さい頃から両親共に働いていて一人で過ごすことが多く、雑渡さんは小さい頃に負った火傷が原因で母親から遠ざけられていたため、二人とも家族愛に飢えていた。
そんな二人がお互いが抱えてきた寂しさを癒やす互いの存在に依存し合って生活していく。

「えー修学旅行なんてサボりなよー。##name_2##ちゃんがいないと私、死んじゃうよー?」
「黙ってくたばれば?」
「私が死んだら泣くくせに」
「泣くわけないでしょ、おじさんが死んだくらいで」
「うっそだあ」
「いい年のおっさんがかわいこぶるなキモい」
「キモいってこんな男前捕まえて」
「キモい」
「いやいや」
「キモい」
「………」
「キモい」
「…私が悪かったからもう止めて」
「…お土産買って帰ってくるから大人しく待っててね」
「…うん」

こんな感じだけど本当は離れたくなくて主人公さんは修学旅行サボろうかなとか思ってる。
雑渡さんも本気で休ませたい。
大人気ないなんてわかってるけど、それでも強い依存心をどうにもできない。

あと雑渡さんの担当編集者で尊奈門を出したい。
ある日原稿を貰いに来たら突然女子高生がいてびびる昆奈門。

「まさか先生とうとう犯罪を!?」
「とうとうってなんだい尊奈門」
「あっ、すみません!」
「いやおじさんが犯罪者臭漂わせてるのが悪いんで気にしないで下さい」
「犯罪者臭…」
「あっ、あの、それであなたは…?」
「私、少し前からここに住ませて頂いている姪です。叔父がいつもお世話になってます」
「先生にこんなしっかりした姪子さんが…」
「どういう意味?」
「そういう意味でしょ。こんなだから通報されないようにご近所さんにも挨拶回りしたんですよ。そしたら何の仕事してるの?とか何かあったら言いに来るのよとか色々心配されちゃって」
「ぷぷっ、犯罪者扱いじゃないですか」
「何がおかしいの尊奈門」
「あっ、すみません!」

こんな感じで時々やってくる尊奈門。
先生に振り回されてばかりだったけど、主人公ちゃんのおかげで振り回されずに済んでありがたいなあとか思ってる。
二人の依存に気付くけど、そっと見守っている。

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