土井先生とお見合い



見合いというものを初めてして、そして断られた。
まあ結果は最初に想定した通りだったから別に不満はない。
ただし、それは結果に対して、だ。
その過程、つまり断られた理由について、私はまったく納得いかなかった。
だって断られた理由が、仕事が忙しくて時間がない、だったのだ。
そんな理由で断るなら最初からお見合いなぞするな!と思う。
もちろん、私が気に入らなくて断る理由を作るためにそう言ったのかもしれない。
だけど、なんというか、そう、つまり正直に認めてしまえば私はお見合い相手…土井半助さんに一目惚れしてしまったのだった。
そして、何だかんだと言いつつ結局は断られたという結果が不満という事だ。
夫婦になったら、なんて想像までして一人照れていたりしたぐらいの相手に振られたのだから当然だろう。

「…しかし!そこで諦めないのが私がこの年まで結婚を逃し続けてきた理由!」

ぐっと拳を握った私の目の前には立派な門が立ち、立派な看板がかかっていた。
その建物の名を、忍術学園という。



このあと学園長と会って事情を説明したら「面白い!」とかなって半年間、食堂のお姉さんとして期間限定採用してもらう。
その間に土井先生がなびかなかったらすっぱり諦めなさい、と言われて何が何でも土井先生を落とすために頑張る話。


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