ベル編
「ベル？」
「んぁ？」
「なんか…ちっちゃい？」
「お前誰？」
「えっと、お仕事をするようになったベルの後輩？」
「じゃー、おーじの召使いって事？」
「召使いっ！？」
「ししっ…なぁ、おーじ牛乳飲みたい！」
「…牛乳、ちっちゃいベルが言うと可愛いなっ」
「ぎゅーうーにゅーうー！」
「はいはいっ、ちょっと待ってて？」
「はーい」
「やっぱりちっちゃい方がまだ可愛げあるなぁ」
「あっ、あとケーキも！」
「しょーがないなぁ、私のおやつだったんだけど…はいっ、ケーキあげるっ」
「これ誰が作ったの？」
「街で美味しいって噂のケーキ屋さんのやつ」
「…王子、専属のパティシエが作ったヤツじゃなきゃヤダ」
「なっ！」
「ヤダ」
「じゃああげない」
「ヤダ」
「じゃあこれで我慢して！」
「むー…、しょうがないなぁ」
「うわー、生意気」
「…モグモグ」
「どっ、美味しい？」
「……ま、まあまあ」
「…ぷｯ、そっか、まあまあか」
「何笑ってんだよ！？」
「別に、何でもないよ」
「変なヤツっ」
美味しい
けど素直に言えない王子
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