「Buon Compleanno」
「Grazie」


アンティークな時計の針がてっぺんで重なる時刻

私は今上司兼彼氏の部屋に居ます
理由は簡単
たった今彼が誕生日を迎えたから

硝子製のローテーブルの上にはホールケーキと取り皿、フォークにティーカップ

勿論プレゼントだって忘れていません


「ベル様…これ、私からです」

「二人の時は様つけんなって言ったじゃん」

「ですが…」

「ったく、んで?今年は何くれる訳?」



ベル様がヴァリアーに入隊して18年
私はベル様より少し遅れてヴァリアーに入隊した

入隊と言っても色々あって両親に裏切られた私を見て自分と重ねたらしいザンザス様が引き取ってくれたという何ともみっともない形だけれど

なにはともあれ何たって18回目のプレゼント
正直何をあげるか考えるのも大変です


「開ければ分かりますよ」
「んじゃ後で開ける」


そう言って綺麗にラッピングされた箱をテーブルの脇に置いたベル様は遠慮なしでホールケーキにフォークをブスッ刺した








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