今様歌物語シリーズ第三作目。
大学へと進学した僕が出会ったのは、彼女と瓜二つで名前も同じ少女だった。僕の心は掻き乱され、逸る思いは拒絶された。文学サークルでの第一歩を踏み出す第三作。
３作目となった今回は、友人：黒曜石翡翠に草案を提供してもらい、「目に見えないもの」を追いかけてしまう主人公の苦悩に焦点を当てて書いてみました。要所要所で歌を盛り込んでありますので、ぜひ最後まで目を通していただけると嬉しいです。
ヒスイという当て字の漢字がまた一つ増えました笑(全5ページ)

序章《開き入る扉の先に写りしは普遍でなしに異なる日々の》
第一章《冬明けて君に出会いしこの春の風が吹き込み鴇色が散る》
第二章《文字少し君の心に流し入れ色づき夢幻華咲きおりて》
第三章《彼がために贈る紫苑に滴落ち黙したままに誰が名を呼ぶか》
終章《忘れじの二人の記憶射影する花に光るは朝露の玉》