ふかふかのカーペットを出した。突然やってきた寒さを凌ぐためには仕方のない事だった。そして床で寝てしまうのは、カーペットがふかふかなのだから、仕方のない事だった。これはそう、自然の摂理というだろう。私は尤もらしく杏寿郎くんへと告げた。

「だからといって、床で寝るのは感心しないな」
「寝てないよ。考え事してるの」
「それはいつも、君が寝るときに使うやつだろう」

7割り程度開けた瞼から杏寿郎くんの顔が見える。それはろくな表情ではなかったので、目を閉じた。杏寿郎くんは分かりやすくため息をついた。あきれている。でも私は知っている。この後に、君が毛布のなかに入ってくることを。


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