一つの枕は二人のために





「どうしたレム、こんな遅くに。」


それは草木も眠る二時頃、ランバダの部屋の前。



枕を抱えて佇むレムの姿があった。





「その、眠れなくって…」


そう来るだろうな、とランバダは内心呟いた。

枕片手に某●島の如く「磯●野球やろうぜ」のノリで枕投げを提案されるよりかはマシと思いながら、溜め息混じりにレムを中に誘う。


「布団が不眠症なんて、おかしな話だな。」


キッチリとベッドメイキングされた寝台に横たわるとレムが側に寄ってくる。


「そうかもしれませんけど…」

「けど?」



「ランバダ様は布団と違う温もりがあるんです。」





やたら、レムの目が潤む理由は分かっていた。

けれど、それを引っ張り出したところでフォロー出来るほど俺は器用じゃない。





「寝るぞ、眠い。」

「はい…」






だから、いつも一緒に寝てやる。






「おやすみ。」

「…おやすみなさい。」






―――――――――
バダさんは口で語らず背中で語るタイプなのかもしれない
何かと不遇な思い出いっぱいのレムさんを気にかけてあげる優男バダさんいいなぁ…

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