「わあ、見事なドレッドヘア」
「すげーなコレ。首の方スースーして落ち着かねえ」
「結構長かったからね。ロン、ロン……ゲ?だよね」

慣れないドレッドヘアをいじる。
みょうじはキラキラと好奇に満ちた目でドレッドヘアを見た。
いいだろ、と見せつけてやると、みょうじは結構真面目な顔をして、私もドレッドヘアにして金剛とお揃いにしようかな、とか言う。
取り敢えず頭を叩いた。オソロイとか恥ずかしいだろ。
ぴょん、と少し跳ねているクセ毛。
てっぺんの辺りに生えているアホ毛を引っ張ると、みょうじは痛い!と大きく叫んだ。
金を払って、外に出る。
むわっとした気持ちの悪い暑さ。
キョロキョロと周りを見渡す。

「あっ、アイス!金剛、アイス食べよう!さっき何か奢るって言ってた!奢って!」
「あー、いいんちょーガキみてえだな。何がいい」
「えっと、あっ、これ。オレンジの」
「じゃあココで待ってろよ」

ラジャー!!
敬礼をして、みょうじは日陰に立った。
馬鹿みてえだな、とか思いながら店に行く。
店に入ると、冷房が強く効いていて鳥肌がたつ。
みょうじはオレンジのアイス、俺は取り敢えず目の前にあった赤いやつにした。
カップか、コーンかとか聞かれた。どうせアイツは手に零すんだろう、カップを買った。
アイツはコーンが良かったって言って俺の肩叩いて地団駄を踏むんだろうな。そう思って少しだけ笑った。

「おい、いーんちょ、買ってきたぞ」
「……金剛、何故カップなんだ、コーン……。コーンがよかった!!」

ほら当たった。
ドスドスと地団駄を踏み、俺の手からアイスを奪うように取っていく。
あー、もうコイツには何も奢らねえ。

「金剛、そのアイス、苺……」

ボソリとみょうじは呟く。
女子力高い、だとか言いやがった。
みょうじの口に苺のアイスを無理矢理押し付けたら黙ったので、このままにしておく。

「うまー」
「女子力ねえな」
「……美味しゅうございます」
「いいんちょー、馬鹿だろ」



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