(マルコサイド)
もう出港してしまったことが分かるとエースは例のあの女に平謝りしていた。ったく、気に入った女だからってペコペコ頭を下げるもんじゃねいよい。そんなとこを2番隊員に見られたら面目がつかねいったらねぇ。そもそも、あんなぺちゃぱいのつるぺた幼児体型のどこがいんだよい。顔は、まあ、悪かねいが。
どうやら話し合いにより、次の街であの女が降りることになったらしい。それでいいのかよい、とエースに聞くとアイツ元々色んな街を点々として暮らしてるんだって、と返ってきた。
女に視線を戻すと柄にもなくあの女が、こちらを見て微笑んでいた。少し驚いた。何だ俺の格好良さにやっと気づいたか。
まあ、笑った顔はかわいいじゃねーかよい。
…アイツ、俺の頭指差して笑ってないか?一瞬で殺意が沸いた。
「こらやめろやヘタァ!」
「うるせえ落ちろ」
「女に銃口むけるなんてはずかしくないの?」
「恥ずかしくないよい。何故ならお前は女じゃねいからだ、まな板」
「しねよい」
「パクんなよい」
「おい、落ち着けマルコ」
エースが俺を宥める。その間も女は憎々しげに俺を睨んでいた。
「そもそもあんたたち何してんのよ。こんなに軽々しく海に出て、いつか海賊に襲われてもしらないわよ」
「「その言葉そのままお前に返す(よい)」」
俺とエースがはもると女は驚いた顔でこっちを見た。
「は?もしかしてあんたたち海賊?」
すっげーいまさら