痛い、と 彼女は小さく啼いた。 やっぱり無理だ、と腰を引けば 涙の溜まった瞳で嫌だと言う。 「ねえちゃんは頑固だよね」 「それはフレディもでしょう」 ベッドの上で寝転ぶ二人から、唐突に出た言葉。 情事後の甘い雰囲気など、微塵も感じられない。 レナは布団で体を隠しながら、フレディへと向き直った。 「ねえちゃんが大切だから、止めようって言ったんだけど」 「へ、平気だったもん」 「泣いてたじゃん」 「う〜っ…」 (ほら、また涙目) (ねえちゃんの泣き顔はもう沢山) 「違うの、ちゃんと…最後までしたかったの」 涙を溢さないよう、ぐっと堪えた顔でレナは言った。 「私だって、フレディが好きなんだから」 「……うん、俺も好き」 一瞬にして空気が変わり。 どちらからともなく口付け、そして再び抱き合う。 次は泣かない、と握りこぶしを作るレナに、もう痛くないと思うけど…と苦笑するフレディであった。 小さな背中に刻まれた爪痕 ------------------- 私が変態ですみません。 別に性の早熟を推奨はしてませんので、あしからず。 |