「い〜ざぁ〜やぁ〜く〜ん?池袋に近付くなって言ったよな?」
「うわ、なんで来る度に会っちゃうかなぁ。安心してよ、君の妹をたぶらかしに来た訳じゃ無いから」
「てめえ、しずかに手出しやがったらぶっ殺す!」
「シズちゃんシズちゃん、今俺が言ったこと聞いてた?」

 相変わらずシズちゃんとは話が通じない。誰がシズちゃんとおんなじ怪力持ってるような子に手を出すんだよ。少なくとも俺はやだ。

「あーあ、本当にシズちゃんわけわかんない。何で甘楽はシズちゃんなんかと付き合ってるんだろうねぇ?」
「はっ!甘楽もてめぇみたいなシスコンには愛想尽かしたんだろうよ!」
「は?甘楽に限ってそんなこと有るわけ無いじゃん。多分今は頭のネジが一本どっかいっちゃってシズちゃんなんかと付き合ってるんだよ。ていうかさ、シズちゃんにシスコンとか言われたくないんだけど。あんながさつな妹を溺愛してる癖に、おっと!」

 危ないなぁ、本当に自販機はやめて欲しいんだけど。知ってる?自販機ってさ、飲み物入った状態で3トンくらいあるらしいよ。そんな重量のあるものを投げられてあたったらほぼ死亡じゃん。

「誰がシスコンだ!それにしずかのことを悪く言うんじゃねぇ!どこががさつだ!かわいいじゃねぇか!」
「うわほらシズちゃんそういうのをシスコンって言うの」
「じゃあてめぇは甘楽がかわいくないって言えるのか!あぁ!?」
「何言ってんのシズちゃん、甘楽は君の妹なんかと比べ物にならないくらいかわいいに決まってるじゃん。シズちゃん馬鹿?」

 やっぱり話が通じない。どうして甘楽がかわいくないとかいう話になるの?誰がどうみても甘楽はかわいい。

「だから、しずかを、悪く、言うなって、言ってんだろうが!」

 あー、最悪。今日はもう逃げ回るしかなさそうだ。突進してきたシズちゃんを避けて走り出す。
 ……あ、しずかちゃん。走りながらふと視界の端にしずかちゃんを捉えた。うわ、ナンパされてるし。物好きなやつも居るんだねぇ。だいたいナンパしてるとこなんてシズちゃんに見つかったら大変だってわかんないのかな、あの男。ああ、でもシズちゃんは今俺を追いかけるのに夢中だからね。……気に入らないなぁ。シズちゃんの妹はそれらしく孤立しているべきなのに。実に気に入らない。


あの子の隣に人が居るなんて!


 よし、あの男、気に入らないから後で社会的に抹殺しよう。






ごちゃごちゃしてますね\(^o^)/とりあえずシスコンが2人。


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