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「んんっ…くぅ……」


……俺はこの状況が理解できなかった。
目の前にいるのは同じクラスの涼也。

放課後、涼也が話があるからと言い校舎の裏に呼び出されたはいいものの何故キスされてるのかがわからない。

「ぷはぁッ、ちょ、やめ……ンンっ」

舌をムリヤリ絡めとられ、貪るようなキスに息が苦しくなる。
酸素がほしくて必死に口を離そうと抵抗してたら向こうから唇を離してくれた。そしてこう告げられた。

「春斗……、俺はお前のことがずっと好きだったんだ。だから一回ヤらせてくれよ」

涼也とはこの高校で出会った。
趣味も合い、話もいつも弾んでとても大好きな友達だ。
その大好きな友達からこんなことを言われるなんて1ミリも思ってなかった。
まぁ、思ってないのが普通だけど。

「い、いきなり何だよ!とゆうか俺、男だぞ!?まぁ俺はそうゆうのに偏見はもってないけど……、でも……」

そう。
偏見は持っていない。
だって俺は去年からそうゆう類の人になったからだ。
恋人もいる。
だからココで変な跡でもつけられちゃうとヤバいんだ。

とりあえず俺は一刻も早くここからぬけだそうと思った。
でも涼也と俺では力の差がありすぎる。
涼也は長身なうえに、バスケをやっているからか体格もいい。
そのうえ俺は男なのに肩幅も腰も細く、たまに女に間違われるほどだ。

「偏見もってないならなおさらいいじゃんか」

そう言い、またキスしようと顎に手をだされた瞬間……

バチン!!!

涼也の頬を叩いていそいで駆け出した。

「いってぇ……」

本当は友達を殴りたくなんかなかった。
だけど自分の身に危険を感じたので咄嗟に手がでてしまったんだ。

そう心のなかで言い訳をして家まで走った。

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