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眠い目をこすりムクッと身体をおこしたら、隣にいるはずの千明がいなかった。どこに行ったんだろうか?
いつもなら俺より先に起きてることはなかったのに。とりあえず起きてリビングのドアをあけたら、

「隼人ー、おはよっ!」

千明がいきなり抱きついてきた。

「今日ね、隼人のために朝ごはんをつくったんだ」

男にしては大きめの目をキラキラと輝かせ、嬉しそうに言う。
グイグイと腕を引っ張られ席につく。
その目の前には何とも美味そうな料理がおいてあった。
千明のつくった料理は見たことも食べたこともない。今まで見ててかなりの不器用さんだとわかったけど、料理だけはうまいのか。

「いただきます」
「どうぞ召し上がれー」

俺は箸を持ち、見てるだけで涎がでそうな料理を頬張った。

……ん?

食べた感想は見た目とは全然違い、正直まずい。
苦いようなしょっぱいような、それでいて甘いような……。
何とも言えない味だ。

だけどせっかくつくってくれたのにそんな馬鹿正直な感想を言ったら千明が悲しむのは目に見えた。

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