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 知れ!!昔の話(1/5)



「え?オールマイトが?」



演習後、更衣室に戻る前に緑谷に引き止められ話を聞いてみるとどうやらオールマイトが俺と緑谷を呼んでいるとの事だった。
何やら神妙な面持ちの緑谷にその理由を訪ねてみた。



「改まった言い方で…何だろう…何か怖いなって思っちゃって」

「…………緑谷」

「!」

「きっと大丈夫だよ。そんなに深刻に悩まないで」



オールマイトの雰囲気がいつもと違うのは分かるけどどのような感じなのか俺にはわからない。
そんな中、確信の無い言葉を緑谷にかけるのはもしかしたらあまり良くないかもしれないけど…気負いすぎないのも大切かなと思ったり…。

緑谷の肩をぽんぽんと叩くと一緒に更衣室へと歩みを進めた。
久々の授業で見えた課題などを話し合う中、峰田が焦ったように声をあげた。



「やべェ事が発覚した!!こっちゃ来い!!」



壁に貼られた取れかけのチラシ。
その合間から見える壁の穴。

それを指さしながら息を荒く頬を赤く染めながら峰田は続けた。



「見ろよ。この穴シャーシャンク!!恐らく諸先輩方が頑張ったんだろう!!隣はそうさ!わかるだろう!?女子更衣室!!」

「「「!!」」」

「峰田くんやめたまえ!!ノゾキは立派なハンザイ行為だ!」

「オイラのリトルミネタはもう立派なハンザイ行為なんだよォォ!!」



飯田の制止も虚しく峰田はチラシを剥がすと本能のまま穴をのぞき込む。



「八百万のヤオヨロッパイ!!芦戸の腰つき!!葉隠の浮かぶ下着!!麗日のうららかボディに蛙水の意外おっぱァアアア!!!」



その時、穴から峰田の左眼球に耳郎のイヤホンジャックが突き刺さる。



「ああああ!!!!」

「耳郎さんのイヤホンジャック…正確さと不意打ちの凶悪コンボが強み!!」

「いや緑谷解説してる場合か」

「目から爆音があああああ!!!」

「自業自得だ。言わんこっちゃない」

「峰田がごめんなー。とりあえずドライアイスで塞いどくからー」



宣言通りにドライアイスで穴を一時的に塞いでいく。
空気読め!と言わんばかりに白い目を峰田以外の野郎からも向けられたけど知ったこっちゃない。
触らぬ神に祟りなし。





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