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14th Jul 2017

小ネタ

九「なぁ、西園寺」
望「なんだ九条」
九「あのさ、あの、参考までに聞きたいんだけど」
望「ああ」
九「伊原さんって自分からこう……なんかしたりすんの」
望「それはつまり、伊原が僕とセックスをするときにマグロではなく、ある程度積極的に僕を求めるかという質問か?」
九「魚の話はしてねーよ」
望「魚のマグロではない」
九「マグロって魚じゃねぇの!?」
望「マグロは魚だが、セックスのときに相手に任せっきりで自身は何もしようとしない人のことをマグロと呼ぶこともある」
九「えっ」
望「知らなかったのか」
九「……どうしよう」
望「なんだ。どうした」
九「お、俺、マグロかもしんねぇ……」
望「(相手か誰かは言うまでもないが、そんなにうっかりポロッときわどいことを僕に漏らしていいんだろうか)」
九「マグロって、悪いことなのか?」
望「まぁ、一般的に言って好かれはしないだろうな」
九「嫌われる!?」
望「さぁ」
九「さぁってなんだよ」
望「人それぞれということだ。無論僕は伊原がマグロでも構わないしそれはそれでむしろ……」
九「お前の話はしてない」
望「伊原と僕の性事情を聞いてきたのはそっちだろう。なら責任もって最後まで聞け」
九「……まぁそれもそうか。でもお前のことじゃなくて、伊原さんのことを話せよ」
望「伊原はそうだな……キスをしてくれたり、抱きしめてくれたり、そういうことは勿論のこと」
九「うん」
望「優しく奉仕してくれる」
九「奉仕って、そんなときにまで伊原さんに執事させてんのかよ」
望「させるというより、自ずから望んでしてくれる」
九「なんで。俺だったらぜったいやだ。だって執事とかよりも前に恋人じゃん」
望「……奉仕というのはつまりフェラチオのことだぞ?」
九「ふぇ……っ!?」
望「なんだ。したことないのか」
九「……」
望「(あるのか)」
九「……さ、されたことは、あるけど」
望「ほう」
九「俺がするってこと?アレを?」
望「いや、別に無理してする必要は……というかそれは相手の好み次第だろ」
九「好みって」
望「自分のを咥えてほしいかそうでないか。好きな子にそんなことしてほしくない、という意見を持っている人もいるだろうしな」
九「……お前は」
望「僕は単純に嬉しい。愛されていることを実感できるから」
九「ふーん」
望「普段小言ばかり言っているあの口が、夜になると僕のを咥えて舐めて吸ってといやらしいことをしていると思うともう辛抱たまら……」
九「黙れ変態。そこまで聞いてねぇ」
望「まぁ、奉仕したいって思う気持ちは、あの人も喜んでくれるんじゃないか」
九「本当に?」
望「本人に聞いてみればいい」



九「俺ってマグロ?」
藤「……いや、お前は人間」
九「そうじゃなくて!」
藤「なんだよ。誰に何を吹き込まれたのか知らんが、勝手に変なこと覚えてくるな」
九「意味知ってるなら質問に答えろよ」
藤「知らん」
九「……俺もする」
藤「何を」
九「俺もするから脱いで先生!」
藤「は?おいやめろどこ触ってんだ」
九「いたっ」
藤「突然人の服を脱がそうとするとは……変態かお前は」
九「だって脱がないと舐めれねえし」
藤「舐め……バッッッカじゃねぇのお前……」
九「先生いっつも俺の舐めるじゃん!俺が嫌がっても無理やり!」
藤「いつもじゃない。たまにだ」
九「先生はよくてなんで俺はダメなの」
藤「なんでも」
九「……」
藤「……」
九「……舐めたい。ダメ?」
藤「……もうお前本当に頼むから黙ってろ……」



九「……怒られた……」
望「そうか」
九「余計なことを覚えてくるなって。お前は黙って言う通りにしときゃいいんだって。ひどくね!?」
望「よその男に入れ知恵されるな。お前は俺に抱かれていればいいんだ……ってことか」
九「へ?」
望「お前の恋人って、独占欲強いんだな」
九「え……、そ、そういう意味、なのか……?」
望「多分(適当)」
九「なぁんだ、それならそうと言ってくれりゃいいのに……へへ、先生がな〜そっか〜」
望「……なぁ九条。これは言おうか言うまいかまよったんだけども」
九「ん?」
望「僕は男同士だろうが教師と生徒だろうが、当人同士が好き合ってるなら問題はないと思うけれど、先生のためにもう少し危機感を持ってやったらどうだ?」
九「あ、ちがっ、先生は関係なくって、その、今のは……!!」



望「先生、相談に乗ってほしいことが」
藤「……いいけど、どうして俺に?」
望「恋人とのことなので、歳の近い先生に意見を聞きたいと思いまして」
藤「あぁ、あのお手伝いさんの」
望「お手伝いではありません。僕の専属お世話係です」
藤「(心底どうでもいい)」
望「少々プライベートなお話なのですが、よろしいですか?」
藤「うまく答えを返してあげられるかはわからないが、俺で良ければ話してくれて構わないぞ」
望「では遠慮なく。……先生は口淫についてどう思います」
藤「……口淫?」
望「口淫です」
藤「……」
望「……」
藤「……お前か……」ぼそっ
望「フフ」
藤「(こいつどこまでわかってるんだ?)」


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