八「あ」
ひ「あ」
鳴「…」
聡「…」
八「なになに、デート?」
聡「さぁ」
ひ「そうちゃん!?デートでしょ!?」
八「俺と鳴瀬はデートだよ。クリスマスは鳴瀬の部活で会えなかったからね」
鳴「その件に関しては悪かった」
八「んーん。俺、鳴瀬の部活してる姿好きだからいいよ」ぎゅっ
ひ「ここでいちゃつくな」
聡「デートってどこに行くんだ?」
八「んー、どこ行こう?」
鳴「寒いからどっかあったかい所でご飯でも食べようかって話してたところだ」
ひ「あっ、聡太郎、これ」
聡「あ、そうだな」
八「なに?これ」
ひ「焼肉屋さんの割引きチケット。4人からの団体が対象だから使えないねって言ってたんだけど……」
鳴「焼肉」
八「焼肉食べたい?」
鳴「まぁ、好きだな」
八「じゃあ丁度いいね」
*
八「はい、これ焼けてる。これも」
鳴「お前も食えよ」
八「食べてるよ」
ひ「八名川が奉行してる」
八「俺、奥さんだから」
鳴「なんだ奥さんって……」
八「鳴瀬の奥さん」
ひ「俺たちも負けてられないね!」
聡「変なところで張り合うなよ。……あ、この肉美味しい」
ひ「どれ?ちょーだい」
聡「ん」
八「鳴瀬もして。あーんって、俺に」
鳴「自分で食え」
八「いーじゃんそれくらい!ほら!」
鳴「……」ひょい
八「ん、おいしい」
鳴「ご飯もちゃんと食え」
八「半分こしよ。茶碗一杯はいらない」
鳴「わかった」
ひ「あんまり食べないんだね八名川」
聡「焼肉に白ご飯、おいしいのに……」
八「村上は意外と食べるんだ?その身体のどこに入ってんの?」
聡「うーん、でも確かに最近太った…?かも」
ひ「えっ、全然太ってないよ。さっき見たけど」
聡「余計な一言を添えるな」
八「年末だってのにお盛んなことで」
ひ「年末関係なくない?」
聡「年の瀬、もっと他にやることがあるってことだろ」
ひ「ないよ。聡太郎以外にはなんにも」
聡「……」
八「まぁ俺たちも人のこと言えないけどね」
鳴「おい、お前も余計なことを……」
ひ「明日はさぁ、大晦日だし親戚で集まったりとかなんやかんや忙しいじゃん?だから今日ね、やっぱ補充しとかないと」
八「うんうん」
聡「……」
鳴「……」
ひ「次は姫はじめだな」
聡「……なんだそれ」
鳴「(聞くな村上……)」
ひ「新年明けて最初にするエッチのこ……もがっ」
聡「もういいわかったしゃべるな!」
八「あっ、そうだそうだ!新年といえばね、二人にお年玉があってね」
ひ「え?」
聡「お年玉?」
八「はい。少ないけど、足しにして」
聡「いや、友達からお年玉貰うのはどうなんだ……」
八「いーのいーの。俺のほんの気持ちだから」
ひ「見ていい?」
八「いいよ」
ひ「どれどれ」
聡「俺にも見せ……」
ひ「……」
聡「……」
鳴「二人とも固まったぞ。何入れたんだ」
八「ゴム」
鳴「……」ぺしっ
八「あいたっ!だって今日使ったやつすっごい良かったからおすすめしようと思って……鳴瀬は良くなかった?」
鳴「良かったとしても良くなかったとしても、そういうのはその……人に教えるべきことじゃなくて、隠しておくべきことじゃないのか……」
八「そうかなぁ、守山と村上なら喜んでくれると思うけど」
ひ「……ねぇ」
八「うん?」
ひ「すっごい良かったってどんな感じ?これ」
聡「そういうこと聞くなよもぉぉ……」
八「ほら」
鳴「……」
*
2016年もお世話になりました。