夢を、見た。
とても愛しいと、大切だと感じる夢を。
誰がそこにいるのかもわからない。その場所がどこなのかもわからない。
でも、その場所で“僕”は、確かに“誰か”といて、そして手を繋いで幸せそうに笑っていた。
「―――***、約束しよう」その人は“僕”を『***』と呼ぶ。
“僕”はその声に振り向いて、そして不思議そうな顔で“誰か”を見る。
「―――――――――――」―――――それは。
“僕”らが今まで交わした誓いの中でも、一番に輝いた約束の言葉。
その言葉を聞いた“僕”は、微笑んで差し出された手を取った。
忘れないでね、と“僕”は言う。
忘れるものか、と“誰か”は言った。
あぁ、本当に幸せ、だ。
真っ青な空に、長い金糸が、風に舞った。
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