「こんなものかしら?」 「おう!そうだな!」 今年も、もう終わり。 エビス丸、サスケ、ヤエはゴエモンの家に集まり、ゴエモンとヤエは新年へと向け、新年になる前に食べる年越しそばを作っていた。 エビス丸は年越しそばが出来るのを待っていた。 「サスケさんを起こしてくるわね」 「おう」とゴエモンはヤエに返事を返し、エビス丸が待つ部屋へと四人分の年越しそばを持って行った。 そばを部屋に置き、サスケの部屋へと向かう。 年越しそばを作るのをサスケは途中まで手伝っていたのだが、疲れてしまったのかいつの間にか安定した寝息を立てて眠っていた。 サスケが寝ている部屋の襖をヤエはそっと開けて、そして閉じる。 真っ暗になり、何が何なのか少しの間分からなかったが、少しずつ部屋の様子がわかりはじめる。 サスケの側にヤエは座り込み、そっと顔を覗いた。 「くすっ…可愛い」 思わずそんな言葉が出て、何を言ってるんだろうと我にかえる。 「…誰でゴザルか?」 「あ…サスケさん、起きたのね?」 「その声は…ヤエ殿でゴザルか?」 「ええ」とヤエは声を出す。 ゆっくりとサスケは起き上がるが、部屋の様子にまだ慣れていないのかあまり周りの物が見えていないようだった。 「…!拙者寝てしまったのでゴザルか…!?」 「ええ、サスケさん疲れてたのよ」 「す、すまないでゴザル…」 首を振って、ヤエは「謝る事ないわ」と声を出した。 年越しそばが出来た事、もうすぐ新年だと言う事をヤエは伝え、年越しそばと待っているゴエモン、エビス丸の所へ行こうと二人は立ち上がる。 ヤエが襖を開け、光が差し込んだ瞬間サスケは声を出した。 「ヤエ殿」 「何かしら?」 「来年も色々あると思うでゴザルが、皆で頑張るでゴザル」 それを聞いて、ヤエはにっこりと満面の笑顔を見せて「ええ」と声を出す。 その笑顔につられて、サスケも満面の笑顔を見せた。 来年も皆で楽しみ、頑張ろうと、二人は思うのだった。 |