序章
『ここがハンター試験会場か。…楽しくなりそう』
まだ幼さの残る少女の口がニヤリ、と三日月に歪む。
「…また出たよ、君の悪い癖◆」
少女の傍らに立つ男は誰からも恐れられる奇術師。
『ヒソカには言われたくないかな。…まぁ、この中でヒソカ以上に強い奴がいるかは別にしても、中々じゃない?』
ほら、と少女は顎で指し示す。
その先に居るのは、ツンツンとした髪の男の子と猫目の男の子。
それに、中性的な顔立ちの男の子と丸眼鏡の男性。
「確かに…◆これは楽しくなりそうだ◇」
『でしょ?』
二人の笑い声が静かに響く。
さぁ、ハンター試験の始まりだ。
予感《ねぇ、ヒソカ。あの中で誰が好み?》
〈そうだねぇ…、あの緑の服を着た黒髪のツンツンした子かな◇〉
《…ヒソカってやっぱり美少年好きの変態だよね》
〈…何か勘違いされてるようだねぇ?〉
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