on Apr.24th
今日は前々から立てていた『ある計画』を実行する日です。大丈夫!この日の為にちゃんと沢田さんから了解は頂きました。後は本人を探して…、
「山本さん!」
「ん?名前??」
やっと見つけました。本日の“主役”です!!
「こんにちは山本さん。今日は非番何ですよね」
「良く知ってるな。本当はBランクの任務が入ってた筈なんだけど…ツナの奴がどうしても非番にするって聞かなくてさ」
流石です、沢田さん!
「それで名前はこんな所で何してんだ?」
「はい!山本さんを探していたんです」
「俺を?」
自分を指差し、不思議そうに首を傾げる山本さん。私はにっこり微笑み彼の手を取った。
「いいからいいから。一緒に来て下さい」
「はは。名前にしては珍しく強引だな。何処に連れて行く気だ?」
「内緒です♪」
そう。秘密にしないとプレゼントにならないから…。今日が何の日か、貴方は覚えていますか?
≪山本side≫
名前に手を引かれて連れて来られたのは…。
「庭?」
綺麗に整備されたボンゴレ自慢の庭園だった。
花が咲き誇り、緑の木々が風に揺れる。この場所が気に入っているのだと、何時だったか彼女が教えてくれた事があった。
そんな事を考えていると、繋いでいた手がすっと離される。それから前を歩いていた名前がくるりと後ろを振り返って…。
「山本さん」
「ん?」
「お誕生日、おめでとうございます!」
満面の笑みと共に綺麗にラッピングされた細長い箱を差し出された。山本はきょとんと目を丸くする。それからしばしの沈黙の後、彼は「いっけね…」と苦笑を浮かべた。
「ふふ、やっぱり忘れていたんですね。ご自分の“お誕生日”」
「最近忙しかったからな…。……これ、俺が貰っていいのか?」
「勿論です!山本さんの為に用意したんですから」
『自分の為』それが何だかくすぐったくて、でも嬉しくて…。自然と笑みが零れた。受け取ったプレゼントのリボンを解いて、わくわくしながら箱を開ける。中に入っていたのは、グレーのシックなネクタイだづた。
「大した物じゃなくてすみません」
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