ミラクルストーリー

真6弔花との決戦を間近に控えた、ある日の事。

突然「見せたいモノがあるから直ぐに来て欲しい」とスパナさんに言われ、私は沢田さん・山本さんと共に、トレーニングルームを訪れていた。



「来たな、ボンゴレ」

「お待ちしておりましたよ、10代目!」



そう言って私達を出迎えてくれたのは、当事者であるスパナさんと、何故かジャンニーニさん。

けれど、私達の視線は彼らにではなく、二人の後ろに見える『巨大な装置』へと注がれていた。



「ねえスパナ。ひょっとしてオレ達に見せたいモノって、それの事?」



二人の元へ歩み寄りながら、沢田さんが訊ねる。



「ん?ああ。大まかに言えばコレだけど、小さく言えばコレじゃない」

「…何だよ、それ」



さっぱり訳の分からないスパナさんの返答に、沢田さんも少々呆れ顔だ。



「兎に角ですね、私とスパナの『汗と涙と努力と根性』の結晶をご覧になって下さい、10代目!」

「Σ根性って何!?」



沢田さんの切れの良い突っ込みが入った所でジャンニーニさんが、パソコンに向かい作業を開始。

それに合わせ、スパナさんもイジイジと巨大な装置をイジり始めて…。



「何が始まるんだろうな。ワクワクするぜ♪」



流石『天然男子』の山本さん。オロオロするだけの私とは構えが違うな。



「よし。装置に不備はなさそうだ。ジャンニーニ、準備は出来た?」

「バッチリですとも♪」

「ん。了解。…じゃあそろそろ始めるぞ」

「Σ説明無しかよ!?」



再度沢田さんが鋭い突っ込みを入れるが二人はそれを完全にスルーし、装置のスイッチをポチリ。

刹那、騒音を響かせながら目の前の装置が作動を始めたのだが、何だか様子が可笑しいような?



「Σちょっ、何!?」

「何かヤバくねーか?」



それは沢田さん達も感じたらしく、ガコンガコンと妙な音を響かせる装置に、顔をしかめ始める。

――が、次の瞬間、ピカッと、まるで雷が落ちたかのような凄まじい光りが、辺りを包み込んで。



「「名前(さん)!!」」



危険を察知した沢田さんと山本さんが私の名を叫び、咄嗟に背後へ隠す。

そして、暫しの時間が流れた直後。沢田さんの口から雄叫びが上がった。



「Σんなあ!!??」



一体何があったの?確かめようにも、私より10p以上も背の高い山本さんの背中で前が見えない。

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