扉を開けたら俺の部屋と一緒だった。なんだよと思いながら足を踏み出した途端に床がすぅっと消え
俺は焦ってる間も無く落ちた。
恐ろしくて目を瞑っていると落ちた勢いがなくトンっと地面に足がついた。
周りを見渡すと神社の外にいて人間の姿だった。落ちたということは俺達って、天界にいたの…?
まぁいいか、これを言い機会にプレゼントを探そう。お金というものが必要何だと人間は言っていたしお金って落ちてるのかなと探していると、鞄が足元にあり中には財布などが入っていた。
多分、神様が用意したんだと思う。これでプレゼントを買うことができる!
うきうきして街中に行くとそこには人間が沢山いた。
いろいろな店があり適当に店の中に入ってみる。店の中にはアクセサリーや服、香水などが売ってあった。服は支給される(但し自分達で洗わないといけない)しそれに一年だけ人型なれるし要らないかな。香水は一年も使えないしな。ならアクセサリー?蛇はキラキラしたもの大丈夫かな。
アクセサリーを見て悩んでいると店の人から話しかけられた。
「お客様。なにかお探しでしょうか?」
「えと、あ…ワイルドでキリっとした人に合うアクセサリーを探していて…。」
同性にプレゼントを贈るなんて気持ち悪いだろうか…。そう思うと恥ずかしくて俯いてしまう。
でも店の人は快く引き受けてくれ、チェーンや十字架、ドックタグのネックレス、動物をモチーフにした指輪などを紹介してくれた。ディランはイケメンだから何でも似合うし…。
悩みに悩んだ末、十字架のネックレスとドラゴンの爪をモチーフにした指輪を買うことにした。喜んでくれるかな。
「14650円頂戴いたします。」
「いちまん…?」
しまった、人間のお金なんて把握してないよ!と言うか結構な値段するのかなこの2つ。
「えと…(どうしよう、わかんないよ。)」
「この絵の札とその絵の札を出せばいいんだ。」
困ってると隣から声が聞こえ俺の(神様の)財布からお金を出してくれた。
店の人にお金を貰い、お礼を言おうと隣を見ると見覚えのある顔が目に入った。
「…ディラン?」
「は?」
「す、すみません人違いです。それとありがとうございました!」
そう言い店からでる。
驚いた、目と髪の色、雰囲気や声は違うけどディランにそっくりの人だった。
絶対変な人と思われたよね。でも仕方ないじゃん、あれは!
「なんか疲れたな。次どこ行こ…。」
どこ行こうかなとキョロキョロしてると肩を叩かれた。
振り向くとディラン似の人が立っていた。
「あ、先ほどはども。」
「おう、お前はなに探してるんだ?」
「プレゼントを探しに…。」
ふーんっと興味無さげに呟くディラン似の人、興味無いなら聞かないでくれるかな。それじゃあと言い別れようとしたら待てと言われ相手を見る。
「プレゼント探し付き合ってやるよ。さっき買った物の他に何か買おうとするなんてそれ程大切な人なんだろ。」
「はい、大切な人。
俺のことを俺の両親より分かってくれる人。」
そう言い微笑むとディラン似の人も微笑む。ディラン似だからドキドキしてしまう…。
でも名前は"朶樹(たき)"と言うらしい。
「コリンだっけ?そのアクセサリーの他になに買うんだ?」
「決まってないです…。」
なら自分が貰って嬉しい物とかは?と聞かれた。嬉しい物…抱き枕。流石にディランは要らないよね!
抱き枕と呟いていたらしく朶樹くんは「いいんじゃないか?それにお揃いにしてさ。」など提案してくれた。
抱き枕を買ったりあれやこれやしているといつの間にか夕方に。帰り道忘れた…どうやって神社戻ろう。そろそろパーティー始まっちゃうよね。
「朶樹くん、今日はありがとう楽しかったよ。はい、あとこれ今日のお礼。」
「…。」
「朶樹くん…?」
お礼の品は受け取ってくれたけど様子がおかしい。どうしたんだろ?
気になるけど、神社探さないといけないそれにパーティーの時間に間に合わなくなる。
「俺、帰るっうえ!?
た、朶樹くん?」
腕を掴まれ路地裏へ連れていかれる。そして逃げられないように角に追い込まれる。
「コリン、あんたの大切な人って俺に似てんだろ?」
「へ?」
「笑う度に頬を赤らめ、初めて会ったときに"ディラン"って呼んだだろ。」
顔に出ていたとは…恥ずかしい。と言うかこの状態はやばい状態じゃないですか皆さん。
ボコられる?俺ボコられる?
「朶樹くん?俺帰らないといけな、むぐっ!?」
唇を唇で塞がれ、一度フリーズしたがキスされたと分かった。どうしてこうなった。朶樹くんの胸元を押し離れる。
「良い目だ祖剃る。」
可笑しい。
こんな平凡にキスし仕舞いには祖剃るって。俺なにもしてないよどうしてキスされなきゃいけないんだ。
なにが朶樹くんを短時間でそうさせたんだ。
「コリン…。」
「え、ちょ…」
どうなっちゃうんだろ俺。
助けてください。
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