干支の集い | ナノ

01



こんにちは、コリンと申します。
鼠(子)です。普段は人型です。

皆さん干支って知ってます?
時間、四方や四季を表したりするあれです。

十二支は100年に一度、代表が変わるんです。選ぶのは神様。そうそう十二支に選ばれた人は長生きなんだよ。それに皆、200以上生きるよ。
そして神様によって子の代表に選ばれた俺。

美形じゃなく平凡な俺がなんで選ばれたのかわからないんだよね。

それに年に一度、十二支の集いがある。
それが今日。

だから今は神社に来ています。
今日は特別な日でも元旦でもない5月なんですけど…。

前は元旦に集まってたんだけど神様は自由人らしくてほとんどが元旦に集まらないみたい。でも人間たちは自分たちで数えて一年の順番通りに代表を決めてる。

集いって言っても一ヶ月このみんなと過ごしたり話をしたり。前の代表から聞いた。

確か今年は未年かなぁ。
未はもこもこしてて可愛い人なんだろうなぁ。あ、でも寅や辰、巳のと会わなきゃいけない。やだなぁ。

「おい」

と言うか入りづらい…。ただ開けるだけなんだけど。なんだろ威圧感的なあれ。怖い人がいるから、とか?

「おい、聞いてるのか」

神様が強面な人を選んだとか?それはないでしょ。あ、でも平凡な俺を選んだからそれはあり得るかも…。

「いやいや、それはな…うわっ!」

扉の前で一人考えていたら誰かから肩を捕まれた。

「俺を無視するとはいい度胸だな。
お前、子だろ。丸呑みしてやろうか。」

「ひっ!」

早速、巳のと会ってしまった。
あれ、巳の髪は漆黒なのに目が赤い。なにか吸い込まれていきそうな…

「…綺麗」

蛇にも赤目がいるのはわかってるけど、漆黒な髪に赤目の蛇なんて聞いたことないような…?俺が知らないだけかな。

でも、本当に綺麗。スタールビーのように透き通ってて反射光が星形のように見える。
ルビーは不純物とかで色が変わるって聞いたけど、この目の色も変わるのかな。

「おい、」

声をかけられ気づいた時、巳の目元を指でなぞっていた。
あ、これ死亡確定。

「うわぁぁあ!」

と言って巳の手を払い叫びながら扉を開け中に入った。すると俺より早く来てた人達の目が一気にこっちを向いた。
…き、気まずい。
取り敢えず自分の席に座っておこう…。

しばらく俯いてご飯とか何が出るのだろうかとか、友達はできるのだろうかと考えていると左隣の丑が話しかけてきた。

「子さん、子さん
名前は何て言うのー?あ、僕はノアよろしくー。」

にへらぁと笑う丑。
俺と同じ平凡顔だけど雰囲気や口調が可愛い丑。癒し系だ。

「え、あと…俺はコリンよろしく。えっとノア君でいいかな」

「うん、いいよー。
じゃあ、こーちゃんはこーちゃんねー!」

こーちゃん…初めてのあだ名。えへへ
なんか照れる。

「…っ!」

急に視線を感じ周りを見たら巳がこっちを睨んでた。な、なんだよ。俺は食べても美味しくないよ。

さっきの根にもってるとか…?
なら後で謝らないと。怖くてちゃんと謝れなかったし。

「よし、皆さん集まったみたいね
皆さんちゅーもく!」

…神様は女性だったみたい。というかいつ来たの。

「あー!!忘れ物しちゃった☆
取りに行ってくるから皆さん立ち歩いたり話しててねっ」


貴女は本当に神様ですかって疑ってしまう。あれ、神様ってなんだっけ















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