≪彼女いない歴10分≫


「あんたなんか大嫌い!!」



そう言って女は屋上から出ていった。
なんなんだ。そっちが付き合ってくれっていうから付き合ってやったのに。
飽きたから別れてくれと言ったら、私のことはもう好きじゃないの?!と返ってきた。
そもそも好きなんて言ったことは一度もない。どっちかというとお前みたいなのは嫌いだ。
あとは冒頭の通り。これだから女は嫌なんだよな。
それから少しの間寝ようかと思い屋上を移動していると女がいた。








「あんたなんか大嫌い!!」



その一言で目が覚めた。うるさい。青春でも青春の崩壊でもいいから他所でやってくれ。黒い春でもいいから。
何でわざわざ屋上なんだよ。体育館裏行け、体育館裏。まったく。寝ようにも寝られなくなっただろうが。
そしてしばらくぼーっとしていようと思っていたところへ男が来た。










「「あ・・・」」










こいつたしか隣のクラスのヤツだよな。名前覚えてないけど。
まいったな。女ってうるさいからな。こいつも同じか?



「あんたなんか大嫌い」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?



「人がせっかく気持ちよく寝てたのに起こしやがって・・・。チッ。で、なに君?フラれたの?」



・・・・・・こいつ今舌打ちした・・・・・・・・・・・・。ていうか聞いてたのかこいつ。



「オレがフった。」

「へぇそう。」



・・・こいつから聞いてきたんだよな?なんなんだその返答。



「そんなこと気にしてたらハゲるぞ。」

「ハゲるか!!」

「そういやあたし君の名前知らないや。」



え、まじで?女がいつもうるさいだろ?自分で言うのもなんだけど。



「エドワード・エルリックだ。」

「そう、あたしはミカル、よろしく。」



なんなんだこの女。名前しか言わねぇって・・・・・・・・・。今まで見てきたやつらとなんか違う・・。
・・・・・・なんかおもしろくなってきた。



「お前いつもここでここで寝てんのか?」

「うん。」



返事を聞きながらミカルの隣に座る。



「エルリックはいつもそこでフってんの?」



エルリックって・・・・・・。普通名前で呼ぶだろ。



「名前で呼んでくれねぇか?」



慣れないのもあるけど、なぜか名前で呼んでほしい。そう思うのもこいつが他と違うからだろうか。



「あれ、ちょ無視?」

「いいから名前。」

「エロワード。」

「ああそう・・・・・・・・・・・・・オイ待てお前エロワードってなんだ。」

「ああすまん、エドワードだったな。」

「おいお前わざとだろ、絶対わざとだろ。」

「当たり前じゃん。」

「言い訳しないところがさらにムカつくって知ってるか?」



なんかこいつといるとペースが狂う。やっぱ変なヤツだ。



「で、いつもそこでフってんの?」

「まぁそうだな。」

「うわ。」

「なんだよ。」

「屋上とかベタベタだし、そもそもここあたしの寝場所だから、他所でやってくれ。」

「全部自分勝手な意見だな。」



こいついつか絶対誰かに刺されるぞ。



「うるさいなぁ、あたしの安眠妨害したのがいけないんだろ。よってお前が悪い。」

「いやいやなんでオレが悪いんだよ!どっちかというとさっきの女が悪いんじゃねぇか!」

「お前が叫ばせたんだろ。女の子は悪くない!!」

「お前オレを悪役に仕立て上げるつもりか!!」

「仕立て上げるもなにも悪役はお前だ!」

「いつからオレが悪役になったんだよ!オレってこの漫画の主人公だよな?ヒーローだよな?」

「自分で言っちゃいけないよそんなの。女の子は元から悪いことなんてしないもんだよ。」

「それ男女平等じゃねぇじゃねぇか!」

「男女平等って男女の権利が同じなだけであって扱いは違っていいと思うの。」

「もういいお前に何言っても無駄なような気がしてきた・・・・。」



本当になんなんだこいつは・・・。
しかし何故だろう。
こんなやつでも、いや、こんなやつだからこそなぜだか知りたくなってくる。
ミカルのことをもっと知りたい。



「なぁミカル。」

「ん?」

「付き合ってくれ。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」



オレが告白なんてするのは初めてだな。いや、そもそもこれが恋愛感情なのか執着なのかオレにもよく分からない。ただ知りたい。さっきの会話でも分かるとおり弄られる気もするが。



「その・・付き合うとかはよくわかんないけど、いいよ。」

「・・は?」



いいよ?ミカルはそう言ったか?まさかそう返ってくると思わなくて呆然としてしまった。



「エドワードのこと知りたいし。苦手なものとか嫌いなものとか。」



は?



「お前オレをいじめる気か?オレをいじめて楽しいか?」

「楽しいね!(きらきら)」



ちくしょう生き生きした笑顔向けやがって!
でも、それでもミカルのことを知れるのならいいかもしれないと思うオレはもうだめなのかもしれない。










あとがき。
彼はMではないです。(いきなり!?
実は最後の文章、最初は「ミカルのことを知れるのなら」って言葉入ってなかったんですけど、それじゃあMになるなと。

プロットは立てたはずなのにキャラが先走って、
ヒロインのモノローグ2言目で既に当初設定してたキャラとそれてしまいました。
ストーリーもなんか変わってしまいました。
ヒロイン恐るべし!

駄文ですが感謝だけはこもってます!えぇ、こもってますとも。
いつでも返品可能です。
遅くなりましたが、今回は相互をして下って本当にありがとうございます!

橘迩鈷





橘迩鈷様から相互記念品として頂いた夢小説です♪
ヒロインちゃんがさっぱりしていて素敵です(>_<)
迩鈷様、これからヨロシクお願い致します♪


- 6 -

[*前] | [次#]
ページ:


頂き物TOP
サイトTOP
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -