「う〜…」
「梵天丸様、どうしましたか?」
部屋でゴロゴロと転がりながら唸っている梵天丸を見かねて話しかける綱元。
「小十郎に言いたい事があるけど恥ずかしくて言えない」
その言葉に綱元はクスリと笑って梵天丸をチョイチョイと手招きすり。
「それでしたら…」
「!」
そっと耳打ちすると梵天丸は立ち上がる。
「ありがとな綱元!」
「いえいえ…」
部屋から出て行った後もクスクスと笑い続けている綱元。
「ん?どうしたんだ?」
「あぁ、政景殿ですか…いえ、梵天丸様は本当に可愛い人だと思いまして…」
「?」
クスクスと笑う綱元に首を傾げる政景だった。
◆ ◆ ◆
「小十郎!」
「Σ梵天丸様?」
走って小十郎に抱きつくと手に何かを持たせ、さっさと走って行った。
「?」
手に持たされた手紙を開けて見ると中に書いてある内容にクスリと笑う。
「可愛い人だ…」
徹夜で書いた
ラブレター
(小十郎、読んだかな?)(『大好き』なんて…嬉しくて死にそうですよ)(そういえば政景様の告白は直球でしたね…プッ)(Σ笑うな!)