未来編/10年後骸ツナ・白正・ディノヒバ前提
恋に悩みは付き物


「明けましておめでとうございます、正一くん、ヒバリさん」
「おめでとうございます!」
「明けましておめでとう」
打倒白蘭計画の為に時々集まる綱吉、正一、恭弥の3人は、新年初顔合わせという事で挨拶を交わしていた。
綱吉はスーツを軽く崩し、正一はラフで動きやすいTシャツとカーゴパンツ、恭弥だけがしっかりと濃紫の和服を着ている。綱吉が恭弥の着物を見てあれ、と声を上げる。
「ヒバリさん、それ新調したんですか?」
「ふぅん。よく分かったね、沢田」
恭弥が口角と片眉を上げる。嬉しそうだとかそういう類のものではなく、感心したような、品定めするような笑みだった。
「見た事ない着物だったし。ね?」
「うん。何処で買ったんですか?」
綱吉の問いかけに同意してから正一が訊ねる。しかし返って来たのは意外な答え。
「さあ、知らない」
「?」
「ディーノが買って来たからね」
そこで2人も合点が行った。彼が着ている着物は自分で選んだ物ではなく、彼の恋人からのプレゼントだったのだ、と。
「ヒバリさんが羨ましい……」
綱吉が恭弥の着物を羨望の眼差しで眺めながらポツリと零す。
溜息混じりの呟きに正一が首を傾げた。
「何で?」
「だってディーノさん大人だし、センス良いから。骸のファッションセンスってよく分からないっていうか信用ならないし、オレの服買わせよう物なら絶対アイツ好みのブラックルック? か露出の多い女物ぐらいしか選ばなそうだし。どっちにしても趣味全開みたいな」
「あー……白蘭サンも変なのばっかり選びそう……。本人のセンス自体はともかく」
心底嫌そうな顔で綱吉と正一は自分の恋人を脳裏に描く。
そんな2人を見ながら恭弥が呆れたように言う。
「よくそんな男といるよね。ディーノだって君達が思ってる程大人でもないけど、Tシャツネクタイにパイナップル頭の男よりはよっぽどマシだね」
「あのセンスはホント謎。年齢差し引いてもディーノさんは大人ですよ?」
「そうそう。白蘭サンなんてすぐ手出したがるし。精神年齢っていうか頭の中が子供みたいな」
うんうん、と正一が神妙な顔で頷く。綱吉も正一も自分の恋人の事で苦労しているのだ。
「ディーノだって出したがらないわけじゃないけどね。自分の恋人の手綱くらい握れないようじゃ自分が苦労するだけだよ。いつまでも組み敷かれたままでいいって言うのなら僕は止めないけど」
「わぁ……流石ヒバリさん」
「いつまでも亭主関白じゃダメだって事か」
さらっと格言を言った恭弥に感嘆の息を漏らす2人。褒められても恭弥は澄ました顔でお茶を啜っている。
「精神年齢なら自信あるんだろ?」
恭弥の言葉に顔を見合せ綱吉と正一は頷き合う。口を開いたのは綱吉だった。
「そりゃ、あの人達より精神年齢低いとか言われたらお終いですけど」
「ならせめて精神的に優位に立てるように精々頑張れば。――どうでもいいけど、そんな話するために集まったのなら僕は帰るよ」
恭弥が退屈そうに欠伸をする。
「じゃあこの話はまた後でゆっくりと。去年に引き続き、打倒白蘭計画の会議を始めます」
このままだと本当に帰ってしまい兼ねない彼の様子を見て、綱吉がクスッと笑って話を纏める。
新年早々、正一の恋人を倒す計画を立てなければならない。恋の相談をするために集まったわけではないのだから。

11.1.2.

正月話のつもりだけど正月関係無い…。
綱吉様はともかく、正一は無理そう(笑)
また(10年後で)ディノヒバ、骸ツナ、白正前提の話書きたい。
私の3大本命CPです^q^



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