輝かしき朝


ジリリリリリリ!!
清々しい朝を切り裂くような音が鳴る。満々と今にも溢れんばかりの朝日はカーテンによって塞き止められている。ごくごく普通の朝。
「ん……う………」
不意に布団の中から手が伸び、辺りを探り始めた。しかし目当ての物が見付からず、結局は頭を出して安眠を妨害する目覚まし時計を止めた。
それから寝呆け眼のまま自らの隣で眠っている人を数秒間見つめ、すぐに温い布団に潜った。

***

「つなよしー! ツナー! いい加減起きなさーい!!」
階下から明るい声が聞こえてくる。奈々の声だ。
しかしベッドに潜ったままの少年2人は安らかな寝息を立てたまま一向に目を覚まさない。
奈々は物音も立たないのに溜息を吐いて、2人の部屋へ行く。ベッドの中を覗けばぴったり寄り添って夢の世界に行ったままだった。
しかし布団を剥がせばツナの足が綱吉の上に乗っていて、よく見ると綱吉は苦しそうな顔をしていた。苦笑しながら2人の体を揺り起こす。
「2人とも、いつまで寝てるの? 起きなさい」
「ん……ツナ、起きろ」
先に綱吉が目を覚まし、自分に足を乗せているツナに声を掛けた。
「……あ、おはよう、母さん、綱吉」
寝惚け眼を擦りながらツナが目を開ける。それから母と双子の兄が顔を見合わせて苦笑しているのと自分の足を見て、漸く自分が綱吉の上に足を乗せている事に気付いた。
「わっ! ごめん、綱吉。もしかして寝てる間もずっと……?」
「多分な」
「ごめん……。あったかくて、つい」
カアアア、と顔を赤らめて俯く。奈々と綱吉がもう一度顔を見合わせ笑った。
「さあ、朝ご飯にしましょ! 先に行ってるわよ」
奈々が部屋を出たのを確認し、綱吉が前髪の上に口づけを贈った。
「おはよ、ツナ。オレもツナのおかげであったかかった」
「もうその話引っ張るなよ!」
ベッドから降り、仲良く手を繋いでから双子は食卓へ向かった。

*終わり\(^O^)/*
みこさんに贈ろうと思って書いてたけど途中で詰まってやめたもの(笑)
続き書いてくれる人はいねがー…


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