「ねぇねぇあたしのことすき?」
「ぶっ!なにいきなり、ねぇいきなりなんなわけェ?!」
「じゃあ、あたしのこときらい?」
「名前ちゃーん?」
「どっちよ」
「え、てか、どしたのほんと」
「だって銀ちゃん滅多に言ってくれないし」
「そりゃーガキみてぇに二言目には好きだなんて言わねぇよ」
「最近聞いたの半年前。でもって寝ぼけて言った」
「おまっ、なに覚えてんだ」
「女は言葉にしてくれなきゃ不安なの」
「んなら男だってなァ、女は態度でわかってくれてるもんだと思ってんだよなァ」
「それは男の勘違いだと思うよ」
「いやさぁ、恥ずかしいんだって」
「あたしのこと嫌い?」
「だからァァァ!」
「ごめんね」
「え、なんで」
「重い女でごめんね」
「んなこたぁねぇよ」
「…」
「あー、わかったわかった。そんな泣きそうな目で見んじゃねぇよ」
「銀ちゃんの馬鹿」
「馬鹿でいいし……ったく、嫌いじゃねぇよ」
「そうじゃなくて」
「それだけじゃ駄目なわけ?」
「…だめ」
「あーもう、可愛いなぁお前は」
「知らなーい」
「じゃー今からいくらでも言ってやらァ」
「ちょっと、銀ちゃん。今、お昼だし、な、何脱いでんのよ!」
「なにって?んなの決まってんだろーが。愛を育むんだよ」
「銀、ちゃん、…っん、!」
「…ていうか知ってた?俺、お前が寝てるときに」
うぜぇくれぇに言ってんだよ、「好き」ってさ
(そんなの寝てるんだから知らないに決まってるじゃない!)
(だから、それを今からお前の身体に教えてやるんだって)
110806