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Kiss Make

「おーいリュッツェルーまだか、よ、ってうっわそれ何だよその口!グロス塗りすぎじゃねーの?」
「ああ、これですか?」
「待て待て待て待て!どうしてそうなったんだよ!?」
「それは……ふふ、こうするためですよ」
「え――ん、ぅ……うわっあ。うわ、うっわあぁぁ」
「やはり買って正解でした、マリスによく似合っています」
「うわあ、リュッツェルからキスしてもらえたのは嬉しいけど…うっわあ」
「あんまりうわあうわあ言われると傷つきます」
「だって、なんか、口に」
「マリスが化粧に興味を持たないのが悪いんです」
「でも俺は」
「自分でグロスを塗るか、また僕が塗ってあげるか――」
「自分でやります」
「ふふ、このボトルの中身が空っぽになるまで…毎日使ってくださいね?」
「え」
「これ、結構な値段だったんですよ?」
「うわあい有り難く使わせていただきますやったあ嬉しいなあ」
「棒読みですね……まあ、いいでしょう」
「ふん……」
「ふふ、大好きですよ」
「!!お、俺だって、その、大好き、だ……」

 * * *

唇を押しつけるようなキス、というかキスみたいなもの。

マリスを自分色に染め上げるリュッツェルさん。

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執筆:2013/02/27

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