小ネタ置き場 | ナノ
Other - n
記憶の干渉による疾患2

「ねえ、ルーフェンどうなったの」
「…………確か、ヴェルディスの同期の桃色の長い髪をしていた子だったか?」
「そう。あの子、かかってどうなったの」
「……………」
「ねえ」
「…………俺に聞かずとも、わかっているんだろう、自分で」
「…………そっか」
「……仲が、良かったのか?」
「いや、ただの同期。連絡事項を伝えるだけの関係だったよ」
「そうか」
「うちの、騎士娘と……アレの話したんだ」
「――ヴェルディス」
「わかってるよ、決まりの事くらい」
「そうか、ならいいんだが……」
「なーんか、さ。いつかヴェル様達もアレにかかるかもしれないって考えると、他人事じゃあないってのに、心では他人事のように思っちゃうんだよね」
「よほど近しい者がアレにかからない限りは、恐らく他人事のままだろうな」
「怖いよね、次の仕事でかかる可能性だってあるってのに」
「なあ、ヴェルディス」
「何さ」
「……仕事を、放棄したいか?」
「今は"休暇"中だって、何度も言ってるじゃん」
「ふ…そうだったな」
「確かに今、逃げてはいるけど……それからは逃げないよ。だって私は死神のヴェルディスなんだから」
「……今度臨時という事で仕事を持ってきてやろう」
「ちょっと、やだよ!ヴェル様休みの日には働きたくないよ!」
「緊急ならば仕方がないだろう、諦めろ」
「チッ……上司と話すんじゃなかった」
「………………。地味に傷付くから、そういう事は本人の前で口に出さないでもらいたいものだな」
「ふんっ、何度でも言ってあげるよ!」
「遠慮したいからな、俺はもう帰るとする」
「暫らく来なくていいから!」
「わかったわかった」
「っ、ばーかばーか!」
「そうだな俺は馬鹿だな。さて、またな、ヴェルディス」
「うっさい、手紙もいらないんだからね!」

 * * *

もう、死神として仕事ができなくなったと判断を下された時。
一定の猶予期間を設けられたのちに、死神の門をくぐらされて消滅させられます。
人によっては強制は酷いと言う者もいるが、大体の者があああの人は苦しみから解放させられたんだなと認識する。

 − − −

執筆:2013/09/14
追記:2013/09/17

[ backtop ]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -