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記憶の干渉による疾患

「ねえ、アンタって死神なんでしょ?」
「そうだけど、何で?」
「やっぱ魂を連れていく時って、その人の"記憶"を見れたりするの?」
「まあ、そうだね」
「ああそっか。詳しい事は言えないんだっけか」
「騎士娘は……そっか、教会の騎士団所属だったね。まあ、答えられる範囲でなら答えてあげなくもないよ?」
「……ずっと思ってたんだけどさ……その、記憶を見ちゃって、頭がどうにかなっちゃったりしないの?」
「言葉だけ聞いたら酷い言われようだと思わない?」
「そこは気にしないでおいてよ」
「……まあいいや。…んー、まあ、疾患がある程度には影響が大きかったりするよ」
「疾患…?」
「そ。記憶に触れて、仕事ができなくなっちゃうわけ。ちなみにそれにかかったら死神としては殆ど機能しなくなる」
「そうなったら、どうなるのさ」
「人によるね」
「詳しくは言えない範囲?」
「そもそもこんな話、騎士娘以外の誰にも話せないよ」
「アルトであっても?」
「勿論。騎士娘が特別なだけなんだよ」
「教会勤めで良かった、かな」
「こっちとしては面倒が増えて困るんだけど」
「文句はうちの教会に降臨した天使様に言ってね」
「あー……関わりたくないからやめとくわ」
「天使は苦手?」
「どちらかといえば苦手だね、純白の真面目さんは好きじゃない」
「それは残念だよ」
「じゃあ、もう行っても良い?疲れたから寝たい」
「ああ、いいよ。……夕飯は食べないの?」
「食べる、それまでには起きるから」
「わかった。じゃあ、有難うね」
「いや……ふわぁあ…おやすみー」
「はいはい、そんじゃあおやすみー」

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執筆:2013/09/13

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