365...?
▼上アル(2/14)
「チョコは体にいいらしい」
「……いきなりどうした?」
「わらわの言葉も理解出来ないのか」
「唐突に言われても…その、俺だって男だし、時期的にそんな話題を出すのは良くない」
「この時期の男とはなんと愚かなものか…ああ、情けない」
「笑いながら言うな、男なんてそんなものなんだから」
「ふふ…まあ、そんな愚か者に気まぐれに喜びを与えてみるのも悪くはない」
「ほう、つまり…?」
「フフ…ククク……毒入りだぞ?」
「死ぬほどの毒を盛る人間ではないだろう」
「フン、つまらん男だ」
「つまらなくても構わない。……チョコ、有難う」
「……フン」
▼ブラメア(2/4)
「ねえねえナイトメアさん」
「気持ち悪い」
「えー?だって媚びたいじゃん。俺ナイトメアのチョコ欲しいし」
「鬱陶しい。結果は変わらないから媚びるな」
「…………本命が欲しいんだけど?」
「私はチョコなら毎年配ってる。お前にもだ。察せ。しゃべるな。仕事をしろ」
「義理じゃなくって!!本命がいいの!!!」
「駄々をこねるな!!クソッ、あげれば黙るのか?大人しく仕事をするのか!?」
「するする!!絶対する!!」
「ほう、言ったな?」
「男に二言はない!」
「そうか…そんなにも物分かりがよくなるのならば、お前の頑張り次第で毎年いいものを作ってやろう」
「え、今年だけじゃなく毎年くれるのか!?」
「頑張り次第だな。お前がまともに働くのなら考えてやらんでもない」
「俺頑張るわ、毎年ほしいから、頑張ります。じゃあ、早速仕事してくる!」
「………行ったか。ふん、なんだ、こんなにも簡単に追い払えるのなら、菓子作りくらいいくらでもやってやろう。
…そうだな、これは不要になるだろうし、私のおやつにでもしようか」
▼ベスリヒ(2/14)
「おい」
「何?」
「確かにこの家は小さい。だがさすがに俺の目の前で菓子作りをするのはどうかと思うぞ」
「どこか行ってもらうのも悪いし、そもそもあからさますぎるでしょ?だったら開き直っちゃおうかなって」
「お前……それでいいのか」
「気になるなら寝てていいよ?」
「寝れるか!」
「じゃあ待っててよ。おやつの時間に間に合うようにはするからさ」
「……巻割りしてくる」
「そう。よろしくね」
「おう」
「終わったら呼ぶから」
「ん」
「行ってらっしゃい」
「…おう」
「……ふふふふ、ベスティエめー。私が複数のお菓子を作ってる事に気付いてないみたいだね。
よし、じゃあちゃっちゃと作っちゃおう。……喜んでくれるといいなぁ…」