買い出しに街に出たりするけど、この森の中が私の世界。
そこに勝手に入ってきたのはベスティエの方だよ。
だから、私や私の世界を引っ掻き回しておいて、勝手に消えないで。
私はあなたをゆるさない。
私は、ベスティエだから好きになったんだよ。
入ってきたのがベスティエじゃなかったら、きっと私はここにはいないし、この世にいない。
誰でも良いわけじゃないんだよ。
私は、ベスティエじゃなきゃ、だめなんだよ。
ベスティエじゃなかったら、嫌。
ベスティエのいない世界は、私の世界じゃない。
だから逃げないで、私の事を考えるなら、ここにいて。
自己中なら自己中なりに、横暴にわがままに振舞ってよ。
他人なんか気にしないでよ。
今更誰かを気遣って動かないでよ。
色んな人に迷惑かけてきて、私の全てを壊して、更に自分の人生をも否定するような事をして、どうしたいの。
ねえ、もういいじゃない、このままで。
この小さな森の中で、一緒に生きて、一緒に死のうよ。
私はもう、とっくに覚悟なんてできてるんだから。
うん、そう、覚悟ができてるの。
だから、ベスティエが頷かないんだったら、私がどうにかするしかないよね。
だから、ベスティエがここを出て行くのなら、足を落とす。
私を突き放すなら、その腕を落とす。
私から目を逸らすのなら、その目を抉りとる。
何をしても私から離れようとするのなら、私はあなたを、

っ、ふふ。冗談だよ、だってベスティエが簡単にそんな事されるわけないって、わかってる。
でも、本当にベスティエがいなくなろうとしてるのなら、私は実行しても良いと思ってる。
だから、ね。
私にそんな事をさせないで。
私から離れないで。
私を一人にしないで。
何かあった時は、いつかみたいに私を守って。
私をこんな風にしたのはベスティエなんだからさ。
責任、とってくれてもいいんじゃないの？
今までみたいに、逃げないでさ。
私はあなたを受け入れるから。
だから、ねえ、お願い。
行かないで、いなくならないで。
私を一人にしないで。
もう、一人にはなれないの。
ベスティエがいなくなったら、生きていけないの。
わかってよ、もう、私はただの人質じゃないってことを。
あなたを受け入れ、匿ってる、犯罪者になってる事を。
もう逃げられないから、消えるなら、私も連れて行って。
一緒に入れるのならどこまでも、断頭台でも地獄でも構わないから。
あなたはまだ私の覚悟がどれくらいなのか、理解していないと思うけど。

ベスティエといられるなら、私はいくらでも罪を犯せるよ。

ベスティエ、愛してる。
ずっとずっと、いつまでも。

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