愛しい、愛しい、とそう想ってやまなくなったのはいつからだったのだろうか。気が付けば、僕はいつだって彼を目で追い掛けていた。ぴんぴんとあちこちに跳ねる髪、いつも好奇心に満ち溢れてきらきらと輝く榛の瞳、整った顔立ちに高い鼻梁、悪戯な笑み、綺麗な指、杖を操るその動き。全てが僕を惹き付ける。だから見惚れた。だから好きになった。そう、愚かにも僕は恋慕などという感情をジェームズ・ポッターに抱いてしまった。そこから始まる物語は、ただの地獄でしかなかったというのに。
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愚かな僕は
ジェームズ・ポッターに、恋をした。
end.