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「どうしよう……」
少女−カノンノ・グラスバレーは増えすぎた魔物を討伐しに来ていた。だが、思ったより数が多く、気が付けば来たことが無い奥の方へと入り込んでしまった。
「ギャアギャア」
「グルル……」
「アオーン」
様々な魔物の声が聞こえる。少しでも気を抜けばたちまち彼らの餌食になってしまうだろう。
「絶対、帰らなきゃ!」
共に活動をしているギルドの仲間達。そして、自分を誰よりも心配してくれる執事。皆の為にも帰らなくてはならない。
カノンノは武器を持つ手に力を込めた。
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