泥酔の君


「デーリコちゃーんっ!」

「ウォリ…」

「おっ届けものー」

夜も更けた頃、ウォリックさんが訪ねてきた

「あははは、でーりーこー」

酔っ払いを連れて。


「この人どうしたんですか…」

「この人らないよぅ、ナナシらよー」

「あー、飲み過ぎ?」

「強かったですよね、アルコール。」

そうだ、この人もとい、ナナシさんはザルだったはずだ。なのにこの有様。

「でりたん、ちゅーっ!」

「ちょ、ナナシさんっ!?」

「おー、お熱いことでぇ。」

両手を広げて抱きついてくるナナシさん。ウォリックさんはさっきから面白そうに見ている。

「どれだけ飲ませたんですか。」

数分の攻防を終えた。ひとしきり騒ぎ終えたナナシさんは、今僕の腕の中で寝息を立てている。

「さー、俺ちゃん覚えてないべ。」

「真面目に答えてください。」

「ほんとだってぇー。とりあえず、きっついの飲まされてたんは覚えてるけど。」

「なんで、」

何の理由があって、そんなことになったのだろうか。

「んー、普段はさー騎士がついてて、いろいろ聞けないでしょーよ?」

「いろいろって、何聞いたんですか。と言うかそのためだけに、そんなに飲ませたんですか。」

「俺ちゃんしーらないっと。」

後は頼んだでよーと帰っていくウォリックさん。

「むぅー。」

「…どんな寝息ですか。」

「でぇりー」

「僕はデリコです。」

寝ぼけたナナシさんは意味不明な発言を繰り返している。

「にょ。」

(にょ?)

「しゅっ。」

「ナナシさん?」

「しゅきー」

呂律が回っていないから定かではないが、僕にしがみつく手の力から、愛の言葉だと捉えていいのだろうか。

「でりー、しゅぃー」

ついには語尾がぃになってしまったナナシさん。なんとなく酒の席で何を聞かれたのか分かった気がした。



泥酔の君


(にょ、どこだここ〜)

(すー)

(…なんでデリコと一緒に寝てんだ?!)




あとがき
半日かけてこのクオリティー…あれ、目からしょっぱい鼻水が…


デリコさんとどこまでいったんかとか聞かれてるんですよ、たぶん。ウォリックさん出してみたけど、あの人のしゃべり方良く分かんないです。なんで、実家に置いて来たんだぁぁあああああ!!!???


御一読ありがとうございました!!


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -