たすけて
出演:主人公・ニナ
お名前のみ:テオ
となっております。
現役時代の夢を見た。制裁、抗争…
救ってやれなかった、見殺しにした彼等の屍に呑み込まれた所で飛び起きた。
その振動で隣に寝ていたテオ先生が起きてしまった。不審そうに此方を見た後、一瞬の痛みを感じて再びブラックアウト。
「ナナシさんご飯ですよー。」
ニナの声が私を呼ぶ。部屋の扉を開けたところで、あまりの眩しさに昨夜の夢がフラッシュバック。するはずのない血の匂いに吐き気がした。
「ごめん、ニナー。私ご飯遠慮しとくわー。」
カーテンを閉めて暗い寝室に閉じ籠る。潜り込んだシーツから香る自分とテオ先生の匂いに心が落ち着く。
「そいえば、居ないんだ、テオ先生。」
確か今日は出張外来。夕方までニナと私だけ。決めた、今日は引き籠る。
「ナナシさん?」
「にな?」
「具合大丈夫ですか?お昼ご飯食べれますか?」
寝てたらしい。しかも、ニナに心配までかけてしまっている。
「ん、だいじょうぶ。ちょっとだるいだけだから。」
適当にはぐらかしてニナを部屋の外へ。ごめんね、ニナ。
カーテンの隙間から差し込む光。今はそれすらこの身を侵しそうで怖い。こんなこと思うなんて、それでも元幹部なのか…?
もう一度シーツに包まる拒絶するように。
光から身を守れたけれども、どんどん沈む心。
「テオ先生、てお、せんせ」
たすけて
(淀んだ心)
(呼べど届かぬ声)
あとがき
暗い、ですね…甘いの書きたい…
駄作でしたが、此処まで読んで下さってありがとうございました。