EAT ME.
注意書きするほどのものでもないと思いますが、一応。この作品は、雰囲気ちょいえろです、たぶん。あくまで雰囲気ですが、それでも無理なお嬢さんはお戻りください。何かあっても、責任は負いかねますことご了承ください。すみません。
ばっちこーいなお嬢さん、期待せずにお進みください。
「ナナシさん、いらしゃいますか?」
夜も深まったころ、なにとなしにナナシさんの部屋を訪ねた。しかし、部屋に彼女の姿は見えない。不審に思って部屋の中に入れば、微かにシャワーの音が聞こえた。
『シャワー…』
出直してこようかと迷ったが、敢えてこのまま待つことにした。
水の排出される音だけが部屋の中に響く
『会いたかった、なんて子どもだろうか…』
大した理由ではないことが、今更ながら不安になる
「あれぇ、来てたの?」
いつの間にか止まっていた音。ナナシさんの声でそれに気がついた。
「あ、お邪魔」
「あ、固まっちった。」
おーいと目の前で手を振られて、ハッとする
「なんて恰好してるんですか!?」
振り向いた先には、バスタオルを巻いただけのナナシさんがいた。
「着替え持っていくの忘れた。」
あっけらかんと答えられたが、それどころではない
「早く何か着てください!!」
僕はそう言って目を背けた。
普段スーツで見ることのできない白い肌を、直視できるような理性は持ち合わせていない。
「ナナシさん?」
どうしたのか、何故か此方に近づいてくる
「よっと。」
「うわっ、」
頬に手を添えられて正面を向かされれば、変わらない格好のナナシさんが視界に入る。
「奥手とは思ってたが、うーん…」
「からかわないでください。」
「もしかして、お前まだ「ナナシさん!!」あ、」
僕の声に驚いたナナシさん。その拍子に、水分を含んでいた砦は落ちてしまった。
「っ、」
何も隠されていないナナシさんの姿に、今度は目を背けることを忘れた。
「これは背けないんだな。」
「え、あ、ちょっ」
あろうことかナナシさんは、そのまま座っている僕の膝にすり寄ってきた。スーツ越しに伝わる僕より高めの体温。女性特有の柔らかさが、腰に来る。無意識に喉が鳴った。
「食べてみる?」
聞こえてきたのは、僕の中で何かが切れる音。だがそれも、引き寄せた瞬間に香ったソープの匂いにかき消された。
EAT ME.
あとがき
日記に書いていた、えろいのに挑戦して撃沈したやつです。ちょ、妄想力!!!!
デリコさんは奥手だろうな、っていうだけです。さくらんぼくんではないはず!?
こんなんですが、御一読ありがとうございました。