彼=言い知れぬ恐怖
喰はんと時辰さん家のメイドさん。絶対違うけどバレンタインです。



どうしてこのような日が存在するのでしょうか…

「ななし!!」

「御用でしょうか時辰様?」

嫌に機嫌のよい時辰様。こういう時、良いことが起きた試しがございません。

「ちょっと貳號艇に行っておいで。」

「は?」

正気ですか時辰様?貳號艇は遠く彼方を飛行中でございますよ。

「これを配ってきて欲しい!」

「これを、でございますか…」

差し出されたのは大きな箱。中にも色とりどりのラッピングが施された箱たち

「危険物でしょうか?」

「なっ、違うぞ!?」

我が主は、信じられんという顔をなさいました。しかし、貴方様の日頃に行いのせいにございます。

「忘れたのか!?今日はバレンタインだぞ!!」

「と言うことは、チョコレートでございますね。」

「ああ!!じゃなくて、本当に忘れてたのかい?」

「申し訳ございません。」

イベントが何たるか講演が始まりかけたので逃、こほん貳號艇にやって参りました。

「あれ? ななしさん?」

何故この方が貳號艇にいらっしゃるのでしょうか?貴方様は壱號艇闘員であらせられますよね?

「ご無沙汰しております、喰様。私、時辰より命を授かっておりますので、失礼いたします。」

個人の性格に口を出すことは好きではありませんが、この方は違います。ですので、逃げます。

「それって、チョコレート配達のことですよね?」

「よくご存じですね。」

おそらく顔が引き攣っているでしょうが気にしません。

「僕等にくれるって聞いてましたから。」

僕等―この方も配達対象ですか…

「失礼いたしました。此方、時辰からでございます。」

しげしげと箱をご覧になっている喰様。立ち去ってもよろしいでしょうか?

「ななしさんからは無いんですか?」

「ございません。」

どうしてでしょう。このお方私が何かしら渡すまで付いて来られるような気がするのですが…

「喰様…」

「どうかしましたななしさん?」

「只今重要なことを思い出しましたのでお屋敷に戻ります。この箱の中身をよろしくお願いします。」

平門様に後日お会いするのが憚られます。しかし、私は帰ります。


彼=言い知れぬ恐怖


あとがき
ごめんなさいいいいいいいい!!!喰はんかわいそうっすね。

絶対バレンタインに出していいものでない気がする。

駄作でしたが読んで下さってありがとうございました。

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -