女神と会いました
「はぁ・・・」
ここ数日暇さえあれば口からはため息がこぼれてます。起き抜け、訓練後、食事の時なんかしょっちゅう。
『あの人に会いたいな。』
そうあの人。廊下でばったり会った東洋系の女性。彼女と会ってから僕はあの日のことばかり考ちゃって。整った顔立ちに、東洋系の神秘的な髪と瞳。考えれば考えるほどなぜあの日彼女の名前が聞けなかったのか悔やんでしまう毎日を過ごしてます。しかも色んなことに手がつかなくて、隊長からも姉ちゃんからも怒られてます・・・
「どこに居るんだろう、」
「あれ、この間の・・・?」
「へっ?」
あれ、幻聴っすか?つい先ほどまで頭の中で思い出していた人の声が聞こえたような・・・これが世に言う、末期症状っすか??
「やっぱり!」
「ん、お前ロシアの。知り合いかナマエ?」
振り返ったら探していた人と、アメリカのミッシェルさんがいた。しかもさっき、ミッシェルさんが呼んでたのって。
「なんだ道案内でもしてやったのか?」
「まあそんなところですね。この間はちゃんと皆さんに会えましたか?」
「は、はい!」
条件反射のように返事だけしてしまった、恥ずかしい!!でもここはお近づきになるチャンスですよね、隊長!俺、頑張ります!!
「えっと、せ、先日はありがとうございました!!僕、イワン・ペレペルキナと申します!」
「イワン君っていうのね。私、日本のナマエと申します。よろしくね。」
にっこりと微笑んで握手を求めてくるナマエさんの周りがキラキラ輝いて見えます。ぎこちなく手を握り返す俺をミッシェルさんが不思議そうに見てきますが、関係ないです!!隊長、姉ちゃん!!
俺、今日女神と会いました。