本気の恋
『妹ができたら、きっとナマエみたいな感じなんだろうな。』

久々にお茶をしているときに落とされた一言。慶次君はしみじみとした感じで笑っているけど、私は予想もしていなかったところからの一撃で正直笑えている自信はない。

アネックス計画に参加して、割とすぐに慶次君と出会った。そしてありきたりだけど、私は慶次君を好きになった。だってこんなにかっこよくって、実直で、優しい人を好きにならないなんてありえない、そう思うほど慶次君はいい人だから。

いっぱい話すようになって、ご飯を一緒に食べたり、今日みたいにお茶をして相談したり、されたり、脈ありかなって思ってた矢先にさっきの一言だ。もう、ほんとに瀕死状態。

でもどこかで気づいてたんだと思う。だって最近女の子の好きそうなものとか、そういうのを聞かれるようになったから。ちょっと変だなって思ってた。そういうの聞くとき、少し照れくさそうな慶次君をかわいいって思ったのと同時に、まさかって本当は感じてた。けど肝心なところは何も聞いてなかったから、きっと勘違いだって。

「好きな子が、できたんだ。」

急所だとか、瀕死どころの騒ぎじゃない。普通だったらはにかむ慶次君を見れて嬉しいはずなのに、今は涙が出そう。私に言うってことは、その好きな子は私じゃないんでしょ?

「今度、誕生日らしくてさ、この前聞いたものを上げようと思って。」

うん、私の誕生日はもう過ぎちゃってるから、確定。やばい、泣きそう。

「そっか、きっと喜んでくれると思うよ。」

そしてまた冒頭の一言。私ただの相談相手じゃん。ほんともう、何それ。呆然としたまま、とにかく泣かないようにして終わりを迎えたお茶会。きっと次はその子と付き合うことになったって聞いて、この会自体が終わる。だって、他の子とお茶会なんて私が彼女だったらよく思わないから。

部屋に戻る途中、艦長とばったり出くわして堰を切ったように涙があふれた。艦長はびっくりしておろおろしているけど、そんなのお構いなしに号泣する私。あまりにひどい状態の私を見て、近くの会議室まで連れてってくれた。

「どうだ落ち着いたか?」

「ずっ、ずみばぜん・・・」

「まあいいさ、それだけ好きだったってことだろ!あいつももったいねーな。」

「がんじょぉおおお」





短かったけど本気恋が終わった日





あとがき
友情出演の艦長ありがとうございやす!!なんて出しやすいキャラなんだ!!新居にコミックスも何もかも持ってきていないので、うろ覚えで書いててすみません!!!!!!!
お目汚し失礼しました!!!!!


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