プロポーズ大作戦
proposeの日ネタです。


某グランプリの応募作品を燈病中傷する物ではありません。
上記ご了承の方のみお進みください。























わいわい、ガヤガヤ


クルーの雑談や、オーダーをする声とテレビの音で騒々しい朝の食堂。例にもれず俺は変態こと、部下であるナマエの前で飯を食っている。前の一件もそうだが、こいつと一緒に居ると碌な事にならないうえに、何度となく俺の平和な食事時間をぶち壊してくれている。分かっているが、学習能力がないのか俺はほぼ毎日と言っていいほど同じ席に座る。


『そりゃ、ティンがナマエのこと何だかんだ言って好きだからじゃないか?』


小吉はけろっと言いやがったが、断じて違う。確かに、残念なことに、そう酷く残念なことに、何故か俺はナマエに惚れている。だが、違う。俺は惚れた腫れただのより、平和な食事がいい。なんでここまで言うのに、いつも同じなのかって?そら、空いてないんだよ。、席が。こいつの周り以外。そう答えたら、あの野郎確かに!なんて納得しやがった。納得するなら、この食堂広くするか、テイクアウトを作ってくれ。


「ティンさん、百面相ですか?気持ち悪いですね。」


「あ゛ぁ?」


さらっと上司をけなしてくる変態。気持ち悪いってなんだ、誰のせいだと思ってんだ、お前のせいだよ。


「うわ、凶悪!悪人面ですよ、ティンさん。それで街に行ったら一発で捕まりますよ。」


「おま、俺が上司だって分かってんのか・・・」


「やだなぁ、分かってますよ!可愛い部下からのアドバイスですよ!!」


「何がアドバイスだ、阿呆。」


妙だ。目の前の変態が普通に、まぁ俺に軽口叩いてんのは全然普通じゃないが、一般的な食事をしている。そう、いつものようにミッシェルへの愛を叫ぶことなく食事を取っている。おかしい。よく周囲を窺って見れば、周りも驚いているようでざわざわしている。


『珍しいと言ってみるか・・・』


ふとそんなことを考え変態を見やれば、テレビの画面を見たまま固まっていた。箸に乗っていた白米が茶碗に落ちる。


「おい、行儀わ「ティンさん!!」っおぉ。」


行儀が悪いと指摘しようとした瞬間、変態の大声がそれを遮った。何事かと、周りのテーブルのやつらも此方を見ている。


「どうした?」


「ら、来週末、プロポーズの日だそうです!!!!」


「は?」


思いがけない言葉に、俺は何か嫌な予感がじわじわと湧いてくるのを感じた。


「テレビ!テレビで今言ってたんです!」


「で?お前言ってもらう相手居ねーだろ。」


「な、酷いティンさん!それに、今の世の中、女性がプロポーズするのも普通なんですよ!!」


だから私が言っても大丈夫!と胸を張る変態。こいつに言われる相手、ふとかの女性が過ったが、流石にそれはないだろう。じゃあ、そう言う対象が居るのか、周囲のざわめきが大きくなる中スッと冷めていく自分。


「そら、悪かったな。」


「ふっふっふ、しかももう言う言葉は決まってるんですよ!!」


「聞いてねーよ。」


「え、練習させて下さいよ!!」


「ごめんだね。本人に言って来い。」


誰が惚れた女のプロポーズの練習に付き合えるか。こいつやっぱり阿呆だ。溜息をつけば、ガタリとナマエが立ちあがり移動を始めた。おいまさか今行くんじゃ、唯なるぬ雰囲気にしんと静まり返る食堂。


俺からは人物が見えない所で止まった瞬間、彼女は勢いよく頭を下げて叫んだ。



「貴女の下着を洗わせっ!!」


「断る。」


叫ばれた愛の言葉は、笑顔のミッシェルのアッパーに遮られ最後まで言い切ることは出来なかった。







プロポーズ大作戦



(『損した、な。』というかみそ汁じゃないのか。)

(今もう、インスタントが主流だからじゃないか?)

(ミッシェルちゃんは辛辣だなー。)






あとがき
すみませんでしたぁあああああああ。
特別賞を聞いて、パッと出てきた物なんですが、ほんとこんなんで申し訳ないです。

下着を洗う行為は最大の信頼を示していると思います。そりゃ、縁も所縁もない人に洗ってもらうとか想像できないです、はい。

そう考えていると昔はみそ汁作ってじゃなかったかなと思い出しまして、なぜみそ汁じゃないんだーと、ただ単に普通だからと言えばそうなんですが、あれ今我が家インスタント多くね?と思いだした結果がこれでした。


もう本当に久々すぎて、駄作具合が凄いですが、ここまでお付き合い頂きありがとうございましたぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁああああ!!!!!!
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