want your lips
女の子は大好き。


だって、柔らかくて、優しくって、気持ちよくって、なにより凄く温かい。


「きゃ〜、白澤さまぁ〜!」


街に出れば黄色い声の嵐を浴びる僕。手を振り返せば卒倒する子だっているほどなんだよ!それでもって、僕が誘えば大体の女の子は付いて来てくれる。毎日色んな子と過ごす夜はとても満ち足りている。


「筈だったんだけどなぁ・・・」


「あらぁ、どうなさったの白澤様ぁ?」


「ん〜、君がもっと僕の事でいっぱいになる筈だったんだけどなーって。」


んもう、何て笑いながらさっきまで縺れ合っていた女の子がすり寄ってきた。やっぱり柔らかくって、良い匂いもして、温かい筈なのに、なんだか僕の心は寂しかった。


『どうしたんだろ?慣れちゃったのかな・・・』


女の子たちのあれこれに慣れてしまっったんだと結論付けた僕は、少しの間日を置いてみることにしたんだ。


「遂に枯れたか。」


「誰がだ!僕の白澤くんは元気だ!!」


薬を受け取りに来た大嫌いな鬼神が有得ないことを言い放ちやがった。ふざけんな少しの間お休みしてるだけだよ、全く。


「白澤様が近頃めっきり衆合地獄にいらっしゃらないと噂ですよ。」


忌々しい鬼神の隣で笑うのは可愛らしい顔をしてこの鬼神を唯一黙らせることのできる女史官吏。しかも其れは腫れた惚れただのではなく、単純に言いくるめられてと言うんだからおっかない。流石の僕も彼女は遠慮したい。


「いやぁ、仕事が忙しくてね。」


「はぁ?貴方が忙しい?ふざけるのも大概にしろよ白豚。」


「んだと、糞鬼っ!?」


言い合いをしていたら視界に黒い何かが写って、何だと思った瞬間には顔面に激痛が走った。遠のく意識の端で、あぁ、またあいつの金棒で殴られたのだと薄ら認識すると共に、慌てたように自分の名前を呼ばれた気がした。


「うぅう。」


頬にひんやりした感覚を覚えながら、上昇した意識。柔らかな感覚は、僕のベットだと思う。ふと傍に誰かの気配を感じた。


「あぁ、白澤様気が付かれましたか?」


「ん、なまえちゃん?」


えぇ、私ですよと苦笑いする彼女に吃驚する。何でいるの?君、あの鬼と同様すっごい忙しいじゃん。え、あれ?と僕が驚いているのを分かったのか彼女はいつもと様子が違ったので何かあってはいけないと看病をしてくれていたとのこと。


「いつもいつも鬼灯がすみません。」


「いや、なまえちゃんが謝ることじゃないよ。悪いのは全部あいつだからね!!」


「ふふふっ、子ども同士の張り合いですね。」


普段なら、なんてことない一言。だのに何故だかすごく癪に障って


「っ、子どもじゃないよ!」


僕は声を荒げて、ベットサイドに腰かけていた彼女の胸倉を掴んで無理やり口付けた。


『あぁ、柔らかい。其れにすっごいポカポカしてふわふわする。』


目を見開いたなまえちゃんを余所に、期間を開けて久々に感じる『女の子』に感じ入る僕。突然の事に付いていけていないのか、薄く開いた唇の間をすり抜けねじ込んだ僕の下は彼女の熱い咥内で動き回って室内に卑猥な音が響く。


『んっ、甘い、オイシ、』


夢中で暴れ回していた舌に激痛が走る。血の味が広がって、勢いよく突き飛ばされた。僕はベットの上だからなんてことなかったけど、椅子と何かの倒れる音がして彼女が勢い余って床に倒れたんだって分かった。


「―が。」


「なまえちゃん?」


「何してくれてんだ、この淫獣が。」


地を這うような低い声の後に再び顔面を襲った激痛。そうだった、僕、彼女の事苦手だったんだよね。


『あぁ、でも僕また女の子と遊べる!』


薄れゆく意識の中、僕は歓喜したんだ。




want your lips











また新たに世界を切り開きました・・・・
浮気性ですみません!!

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